中国人が増えすぎて芦屋が「チャイナタウン化」は本当なのか…? ウーバー配達員が感じた「セレブの街・芦屋市」の本当の課題

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筆者の体感値としても、芦屋市の外国人(中国人)が近年急激に増えている印象はない。JR芦屋駅や阪神芦屋駅、阪急芦屋川駅を利用するときもこの感覚は同じだ。

ネットニュースでは、富裕層による複数不動産の所有なども語られているため、単純な人口だけでは語れないのももちろんわかる。そのうえ、一般的なマンションが買われるのと、豪邸が買われるのとでは、われわれ日本人が抱く心象に差が出るのも当然だろう。

しかし、もしそうだとしても「チャイナタウン化は言いすぎかなあ……」というのが、ウーバー配達員として、芦屋中を走り回っている私の感想である。

お金持ちが住んでいるエリアに庶民が立ち寄らないワケ

その一方で、私は一連の報道に対して「もしかしたら芦屋市の一部で、何かしらの変化が起きているのかもしれない」といった感情も抱いている。これには芦屋市が山と街と海、大きく3つの住居区分に分断されていることが関係している。

兵庫県芦屋市は神戸と大阪の中間地点にあり、それぞれの都市までは電車で10~15分程度の距離にある。市全体の形は南北に細長く、3本の電車(JR線・阪神線・阪急線)はすべて平地(市の中心部)から発着している。住環境は抜群で、南には大阪湾。北には(阪神タイガースの応援歌・六甲おろしで有名な)六甲山がある。高級住宅が特に集中しているのは、JR芦屋駅に近い北側のエリアと、山側のエリアだ。

芦屋市山手町の表示
「山手町」の名前のとおり、山側の芦屋市は激坂の上にある(筆者撮影)
橋の右側に見えているのが芦屋市
橋の右側に見えているのが芦屋市(筆者撮影)

山側と海側に住んでいる人の相互アクセスは、正直あまりよくない。海側に住んでいる人が山側を訪れることは、明確な目的がない限り、ほぼないと思っていいだろう。なぜなら山側に行くためには、息がゼイゼイ上がってしまう“激坂”をのぼる必要があるから(ママチャリ配達員の私はいつも悲鳴を上げている)。

このような地理的背景があるため、例えば日本有数の超高級住宅街である「六麓荘」は、私を含めた一般人にとって「近くて遠い別世界」くらいの感覚でいる人が多い。六麓荘は激坂の上にあり、商業施設等も一切ないため、訪れる機会もモチベーションもまったく生まれないのだ。

ネットでは「芦屋ではなく、六麓荘がチャイナタウン化している」といった声も散見される。細かい補足になるが、六麓荘町は令和7年11月1日時点で、世帯数274。人口は605名。確かに、これぐらいの規模感になれば、小さな変化も大きく感じられる……というのも納得はできる。なので、もしかしたらそういった傾向があるかもしれないうえで、前述したとおり芦屋市全体からすると「外国人の数は微増」と認識するのが適切だろう。

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