パナソニック コネクトが描くキャリア自律戦略 LinkedInラーニングで進める人的資本経営

社員を束縛せず、自ら成長する「正のスパイラル」生む施策
――パナソニック コネクトは、ジョブ型人材マネジメントの導入など「挑戦し続ける組織」に向けて人材強化を進めています。その狙いをお聞かせください。
新家 2022年に事業会社制へ移行し、当社がBtoB向けソリューション事業で最大の価値を発揮しながら成長し続けていくためには、ビジネスの変革だけでなく「仕事のあり方」そのものを変える必要があると考えました。
ただ、会社からの「強制」で変革を進めようとすると、どうしてもスピードが落ちてしまいます。一人ひとりが「どうすれば成長できるか」「私が身に付けるべきスキルは何か」を考え、学び、チャレンジする状態をつくることが、人材ポートフォリオをしなやかに組み替えていくうえで欠かせません。
自分の現在地と目指す姿との"距離"を可視化し、変化に向き合える環境を整える。そのために、2023年にジョブ型人材マネジメントを導入し、社員一人ひとりの成長を軸にした施策を行ってきました。中でも、成長の機会の提供は最も重視した点です。
田中 多面的にカルチャー改革に取り組まれていますよね。制度や体制の変更だけでなく、社員の自由闊達な雰囲気をつくるための服装のルールやオフィスのレイアウト、AI活用の推進など、細かな施策を絶え間なく打ち続けています。特に、個々がキャリアオーナーシップを持って、自らスキルアップを行うことが重要だと考え、長期的なキャリア形成を踏まえて継続的に学習を続けられる環境づくりを実行されている点が印象的です。また、一人ひとりの成長が企業の競争力向上と捉え、スキルの可視化も徹底されていますし、マネジャーの関わり方、ジョブ型への移行、スキル要件の棚卸しなど、どれを取っても丁寧で本格的です。
新家 社内分社であった2017年よりカルチャー&マインド改革に取り組んでいますが、服装自由化など最初は社員が実感しやすい形から始め、次第にビジネスに直結する変革へとシフトしています。一人ひとりが成長すれば会社も成長し、会社が成長すれば、その成果は社員に還元される。そしてまた社員が挑戦し、成長していきます。そうした「正のスパイラル」を回し続けることを人材戦略の中核に据えて施策を実行しています。
パナソニック コネクト執行役員 CHRO
グローバルスタンダードの学びが、キャリア自律を促す
――人材戦略の施策の一環で、2025年4月からLinkedInラーニングを導入されました。選ばれた理由をお聞かせください。
新家 まず社員一人ひとりが、自分の意思で学びたいときに、必要なスキルへすぐにアクセスできる環境をつくることが重要だと考え、オンデマンドで学べる環境を整えたいと考えました。さまざまなツールの検討を経て、コンテンツの質が高く充実している点や、グローバルで活用できる点を評価し、LinkedInラーニングを選びました。
AIなどテクノロジーの最新のトレンドを学べるだけでなく、異文化理解やダイバーシティ、クリティカルシンキング、リーダーシップなど、幅広いテーマがバランスよくそろっています。日本語対応のコースもあれば、字幕を使ってグローバルの著名講師から学ぶこともできます。コンテンツの充実度と使いやすさの両立が図られている点も魅力に感じました。
また、当社のビジネスは今後さらにグローバルに広がっていきます。その中で、日本流や当社流といった内向きのスキルづくりは、いずれ限界が来ると感じました。業務における専門知識といったハードスキルだけでなく、コミュニケーションやリーダーシップといったソフトスキルも含め、グローバルスタンダードを身に付けることが必要です。その観点からも、グローバルに適応したコンテンツが充実しているLinkedInラーニングが適切だと判断しました。
――では、改めてLinkedInラーニングの特徴をご説明いただけますでしょうか。
田中 LinkedInラーニングは、各分野のエキスパートによるオリジナルプログラムを提供する法人向けオンライン学習サービスです。現在は8カ国語のUI・24カ国語の字幕に対応、2万4500コース以上、日本人講師によるコースは1500件以上を展開しています。毎週約60件の新しいコースを追加しており、AI関連コースは2000件近くに上ります。
日本では、世界3拠点目となるライブアクションステージ形式の制作スタジオで専任チームが一貫して制作しており、より高品質な日本向けコンテンツを提供しています。データに基づき「今、そしてこれから必要となる」テーマを優先し、プロデューサーを含む体制で高品質かつ1〜3分の短い動画に仕上げており、スキマ時間でも学習可能です。海外で制作したコンテンツも、AI翻訳字幕を表示できますので、世界の最新スキルをタイムラグなく学べます。
リンクトイン・ジャパン代表
分野はテクノロジーからソフトスキルまで幅広く、AIが労働市場で必要なスキルに関するデータを分析し、それに基づいて学習コンテンツを提案する機能も実装しています。膨大なデータを基に職種ごとの最新スキル要件を反映し、適切な学習方法を提示することができます。また、SNS機能を生かして学習内容を共有でき、組織の学習文化醸成にも寄与します。
さらに、2025年10月には"LinkedInラーニングキャリアハブ"もローンチし、LinkedInラーニングでの学習支援にとどまらず、スキルデータを基点に人材戦略の設計・実行も支援しています。本サービスでは、組織や職種ごとに求められるスキルを可視化し、従業員一人ひとりのスキルとキャリア志向を踏まえた学習・成長の支援を可能にします。さらに、蓄積されたスキルデータを活用することで、戦略的な人材配置・育成を実現するほか、採用、育成、タレントマネジメントを横断した一貫性のある人材戦略を実行できます。個人の学習により蓄積されたスキルデータを活用することで、企業全体の競争力強化へと貢献します。
働き手も、キャリアを企業に委ねるのではなく、自ら設計していく意識が強まっています。実際に2022年以降、LinkedIn上でスキルを更新する人は1.4倍になりました。生成AIの登場により、30年までに同一職種でも必要スキルの約7割が変わるとも予測されています。こうした変化の中で、スキルを可視化し、学び続ける環境を提供できる点に、LinkedInラーニングの価値があると考えています。
学びの共有で、組織を次のステージへ押し上げる
――LinkedInラーニングによって、どのような効果や変化を感じていますか。
新家 導入後の3カ月で約9割の社員が活用しており、スムーズに浸透していると感じています。自分のスキルの現状や目標に応じて、必要な学びが可視化される点は効果的です。上司や会社が求めるスキルだけでなく、「自分がどうなりたいか」を起点に学びを選べる。そのプロセスをLinkedInラーニングが支えてくれています。
現在は人事が学習履歴をもとにラーニングを支援していますが、今後は社員同士での「学びの共有」が重要と考えます。社員が「私はこれを学んでスキルアップした」と共有し、そこから新たなチャレンジが生まれるような文化を育てていきたいです。
田中 スキルの可視化や学びの共有を、私たちも全力で支援していきます。今後ぜひ活用していただきたいのが、「LinkedInラーニングキャリアハブ」です。企業内のポジションごとに必要なスキル要件を設定し、社員がLinkedInに登録しているスキルを分析したデータを基に組織の戦略を継続的にアップデートすることができます。これにより、一人ひとりが最新のスキル要件に沿って成長していける組織づくりができます。
新家 個人の学びを組織の戦略と連動させることで、「この組織に今、何が求められているのか」が明確になります。組織全体のスキルの位置づけも可視化できるため、より強い組織をつくるうえで「LinkedInラーニングキャリアハブ」は効果がありそうですね。

――今後の人事戦略と、LinkedInラーニングの役割についてお聞かせください。
新家 人材戦略の3つの軸として「人材ポートフォリオ改革」「ハイパフォーミング組織」「グローバル」を継続していきますが、これから先、変化のスピードはますます加速していきます。だからこそ、人材ポートフォリオは定期的に、むしろ日々アップデートしていく必要があります。
どの観点から見ても、LinkedInラーニングを活用した学びやキャリアオーナーシップの重要性は、今後さらに高まっていくと感じています。
また、これからは一人ひとりのキャリア志向がますます多様化していきます。社員と会社が対等な関係の中で自律的な成長をどう支えるか、これはどの企業にとっても共通のテーマになるはずです。そうした意味で、LinkedInラーニングは、多くの企業にとって有効な選択肢になると考えています。キャリアオーナーシップと学びの基盤として、これからも大いに期待しています。
⇒法人向け「LinkedInラーニング」について詳しくはこちら




