国内タカ派に求められる『大国日本』という幻影からの脱却、対中姿勢を誤らないために必要な世界観と国家像の構築が必要だ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

日本は、在日米軍の完全撤退(つまり日米安保条約の破棄)、憲法9条の改正、さらには核武装を実現して大国になるという選択肢は持ちえない。そうした政治的野心もない。国民コンセンサスもない。憲法や軍事力、資源、歴史問題、対外発信力といった構造的制約を抱え、米中並みの大国外交を展開できる国ではない。

今こそ非核・平和主義を基軸とする国家像を

しかし、今もなお大国意識の自己認識の歪みが横たわっている。本来は、自らの国力を踏まえ、非核と平和主義を基軸とするミドルパワーとしての国家像を明確に打ち出すべきだろう。

対中姿勢を誤らないために必要なのは、国民受けのよい威勢の姿勢ではなく、冷静な自己認識と長期的な世界観である。防衛力を抜本的に強化する中でも、自らの限界を知り、その限界の中で最大の影響力を発揮する「成熟したミドルパワー」としての国家像だ。

それこそが、日本が不必要な対立を避けつつ、国益を守り、日本が生き残るための現実的な道なのである。

高橋 浩祐 米外交・安全保障専門オンライン誌「ディプロマット」東京特派員

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

たかはし こうすけ / Kosuke Takahashi

米外交・安全保障専門オンライン誌『ディプロマット』東京特派員。英国の軍事専門誌『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』前特派員。1993年3月慶応義塾大学経済学部卒、2003年12月米国コロンビア大学大学院でジャーナリズム、国際関係公共政策の修士号取得。ハフィントンポスト日本版編集長や日経CNBCコメンテーターなどを歴任。朝日新聞社、ブルームバーグ・ニューズ、 ウォール・ストリート・ジャーナル日本版、ロイター通信で記者や編集者を務めた経験を持つ。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事