Eコマースのプラットフォームとして
Amazonを選んだ理由
本業の赤字が続き
Eコマースに事業を集中
――まず、Eコマースビジネスを始めるようになった経緯を教えてください。
山田 大都は今年で創業78年を迎えます。創業者は鉋(かんな)、鑿(のみ)などの大工道具を金物店に卸すビジネスを1937年、大阪でスタートさせました。その後、卸問屋として業容を拡大していったのですが、そのビジネスモデルにも限界が来ていました。
私は、先代の一人娘と結婚したことで3代目を継ぐことになったのですが、どうやって利益を上げていけばいいのか考える中で、新たに見出したのが、Eコマースの「DIY-TOOL.COM」でした。2002年のことです。
――どのようにEコマースを始められたのですか。
山田 まずは簡単なサイトをつくって、ある大手のショッピングモールに出店しました。そのショッピングモールは工具をあまり扱っていなかったので、すぐに売れ始めました。
当時は会社に余裕がなく、しばらくはEコマース担当は私ひとりでした。次第に売り上げが伸びましたが、Eコマース専従の社員を1人採用するまで1年半かかりました。
――会社はEコマースでよみがえったのですか。
山田 Eコマースは順調に推移しましたが、全体の利益を賄うほどにはならず、会社は赤字が続いていました。そこで問屋業をやめて、Eコマースの「DIY-TOOL.COM」に事業を集中させていったのです。そこから少しずつ利益を伸ばしていけるようになりました。
私自身がAmazonユーザーの1人として
その便利さを感じていた
――EコマースのプラットフォームとしてAmazonを選んだ理由は何ですか。
山田 もともと私自身がAmazonのユーザーの1人であり、Amazonが便利なことはわかっていました。そのAmazonの「地球上で最もお客様を大切にする企業」を目指す企業理念に共感したことがきっかけです。
“地球上で最も豊富な品揃え”を実現するには、Amazonが仕入れる商品だけでなく販売事業者が多くの商品を出品することが必要で、それが “地球上で最もお客様を大切にする企業”という理念につながることになります。その結果としてAmazonマーケットプレイス自体の価値もあがり、私たち販売事業者のビジネスを支援してくれることにもつながると考えています。