
利用率が伸びるネットバンキング
ユーザーの利用方法は?
―― 全国銀行協会が2012年に行った調査によると、「振り込み・送金」などでのネットバンキング利用率は約7割に達している。じぶん銀行のユーザー3人は、どのように利用しているのだろうか。

松川さん 銀行口座は都市銀行2行と、じぶん銀行の3つを保有しています。給与は都市銀行の口座に振り込まれますが、都市銀行のネットバンキングは手続きが面倒だったので、気軽に使えるネット銀行を探していました。そんなとき、じぶん銀行ならスマホで簡単に口座が開設できると聞いて使い始めました。スマホで気軽に取引できる点が良いですね。じぶん銀行同士なら、携帯電話番号で振り込みができ、手数料も無料の「ケータイ番号振込」は仲間同士で便利に使っています。
鶴田さん 私はネット銀行2行を利用しています。私は地方出身で、実家周辺に都市銀行のATMがほとんどないので、コンビニATMをお得に使えるじぶん銀行は重宝しています。ちなみに、私はau(KDDI)の携帯電話を使っています。じぶん銀行ではauユーザーだといろいろ特典があるので口座を開設しました。
大原さん 私は都市銀行2行とじぶん銀行を保有しています。外貨口座もスマホで簡単に開設できるのが便利でした。大学生と高校生の娘がいるのですが、教材費や会費など学校から急な振り込みを求められたときに、ネット銀行に口座を持っていれば慌てることもなく、家でゆっくり対応できるのがいいですね。
不正送金被害が増加
「自分は大丈夫」は危険
――警察庁によれば、2015年上期、不正送金の被害件数は754件、被害額は15億4,400万円に達しており、前年下期(619件、10億5,800万円)を大きく上回っている。ネットバンキングの利用者が、自分で気を付けられることはあるのだろうか。

松川さん 私は正直なところ、自分は大丈夫という気持ちがあります。不審なメールを開いたり、よくわからないソフトウエアをダウンロードしたりしなければ平気かと。
鶴田さん 私はネット関連の仕事をしているため、ネットセキュリティに関する情報には敏感なつもりです。不安も多少ありますが、どんな手口が増えているか、それを防ぐためのセキュリティサービスはあるかなど、自分で積極的に調べて対処していれば未然に防ぐことができると考えています。だから、じぶん銀行が提供している「ATMロック」※1や「インターネットバンキングロック」※2は共に利用しています。たとえば「ATMロック」なら、スマホで簡単に解除/再ロックができるし、ロックをし忘れても60分経過すると自動でロックがかかるから安心・便利に使っています。
※1 ATMでの現金出金、残高照会をロックするセキュリティ機能
※2 インターネットバンキングのログインを普段はロックしておき、取引時のみロックを解除する機能
大原さん 私はそもそも、何が危険なのかもあまりわかっていなくて。なんとなく、スマホでは不安なので、ネットショッピングはパソコンでやっています。スマホでクレジットカードの番号を入力することに抵抗があるからです。でも、スマホでの振り込みはやっています。じぶん銀行では「ATMロック」と「インターネットバンキングロック」を利用しているから、大丈夫だと思っていました。
松川さん 私は「ATMロック」は利用していますが、スマホを落とすことはないと思っているので、「インターネットバンキングロック」は利用していません。でも、よく考えてみると、スマホを落とすことがなくても、IDやパスワードの管理をしっかりとしていても、第三者のなりすましによる不正アクセスの可能性は、否定できないかもしれません。
―― 現在、不正送金に対する最も一般的な手法は、IDやパスワードなどの利用者の記憶情報に加えて、専用の機器を利用して、一度しか利用できない「ワンタイムパスワード」を使う手法だ。しかし、この「ワンタイムパスワード」では防げない新しい手口が、すでに確認されている。利用者がネットバンキングでパスワードやワンタイムパスワードを入力し、送金手続きを行っている裏側で送金内容を改ざんする手口が出てきており、利用者は気づくことができない。そこで、パソコンから振り込みする際、銀行が送金内容を携帯電話に別途送信して、利用者がそれを確認・承認することで改ざんを防ぐ「2経路認証」方式を導入している銀行もある。
松川さん 「ワンタイムパスワード」を利用するには、専用の機器を持ち歩かないといけないのが面倒です。また、その申し込み手続も面倒だし、機器の郵送などに時間もかかりますし。だから、私は都市銀行のネットバンキングは利用していません。
鶴田さん 「ワンタイムパスワード」も、「2経路認証」も、最初の登録が手間ですよね。私は、ある銀行の「2経路認証」をスマホで申し込み・登録しようとしたら、パソコンも同時に立ち上げないと登録が完了せず、面倒になり途中で断念しました。
松川さん 難しいと思うのは、安全性を重視してセキュリティを高めると、どうしても使い勝手が悪くなってしまうところです。
鶴田さん つい利便性を重視しがちですよね。
大原さん 私は、ネットバンキングで利用する確認番号が書かれたカードや、他のサービスのIDカードなどは、自宅でしっかり管理しています。でも、IDカードやパスワードなどをしっかり管理していても、パソコンで取引内容を改ざんされるケースもあるのですね。みなさんの話を聞いていたら、自分は甘かったと不安になってきました。
アプリ1つで不正送金を防止
安全性と利便性を両立させた「スマホ認証サービス」
―― 不正送金の手口は日々進化している。「2経路認証」でも、確認のため携帯電話に送信する取引内容を途中で改ざんし、あたかも利用者が入力した通りの正しい取引のように偽装する手口が今後発生する可能性がある。そこで、じぶん銀行は2015年6月、邦銀初となる「トランザクション認証機能」を銀行取引アプリに組み込んだ「スマホ認証サービス」の提供を開始した。「トランザクション認証機能」とは、利用者が入力した正しい送金取引内容を含むワンタイムパスワードを生成して認証するため、送金先を書き換える不正が行われた場合にも検知できる、強固なセキュリティ対策である。その仕組みは、利用者がスマホ・アプリで正しい送金内容を確認することにより生成されるワンタイムパスワードと、銀行が実際に受け付けた送金内容に基づき生成されるワンタイムパスワードが一致しない場合、送金内容が改ざんされていると考えられるため、取引は実行されないというものだ。
松川さん 私は、サービス開始時から利用しています。事前登録は必要ですが、スマホから24時間いつでも申し込めますし、自動応答電話で案内された4ケタのパスワードをアプリに入力するだけで登録は完了。いたって簡単です。一度登録してしまえば、専用機器を使うことなく送金内容が認証されて振り込みができます。送金内容やワンタイムパスワードの入力などの面倒な手間は一切なく、これで安全というからいいですよね。
鶴田さん 確かにそうですね。じぶん銀行の「スマホ認証サービス」だと、取引の内容をスマホで確認でき、取引を承認すると裏側で認証が行われて実行されるわけですが、クリックだけで完結できます。まさに安全性と利便性が両立されていますが、逆に簡単すぎて「本当にこれで大丈夫?」と思ってしまうぐらいです(笑)。
大原さん 私は、今日初めて「スマホ認証サービス」を知りました。そういえば、案内が来ていたような気もするのですが、忙しくてそのままにしていました。「ATMロック」や「インターネットバンキングロック」以外の新しいセキュリティ機能ですね。
松川さん 第三者のなりすましによる不正アクセスや取引内容の改ざんによる被害を、これで防止できるそうです。「ワンタイムパスワード」や「2経路認証」では防げなかった攻撃も防御できるということだと思います。登録も利用も簡単で、誰でも便利に使えるサービスと言えそうです。
鶴田さん セキュリティにかかわるアンテナをいろんなところに張っておくというか、自分でできることをしっかりやっておくことが何より大切だと思います。大原さんにもお勧めします。
―― 座談会後、「スマホ認証サービス」の利用登録をすると言っていた大原さんから連絡があった。
大原さん 簡単に登録できました。登録に必要な4ケタのパスワードを知らせる電話も、すぐにかかってきて、1分~2分で登録完了です。あらためて、じぶん銀行のホームページでセキュリティに関する情報を確認したのですが、松川さん、鶴田さんのようにセキュリティについて、自分で積極的に意識を持って対応していくことが大事だと感じました。

スマホ認証サービスは、じぶん銀行に口座があり、「じぶん銀行スマートフォンアプリ」を利用している人であれば、誰でも無料ですぐに利用できる。スマホを使うだけで安心のセキュリティが手に入るのだから、今すぐにでも利用を始めたいところだ。
