党内から「明らかにブーメラン」との声も、立憲民主党の《蓮舫氏擁立》が"第2の山尾ショック"になりかねない事情

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

一方で、22日に投開票された東京都議選では、立憲民主党の候補者の応援に積極的に回り、21日にはXに「久しぶりに街角に立ちました。マイクを持ちました。政策を語り、仲間を応援する日々でした。頷いてくださる方、手を振ってくれる方、笑顔を向けてくださった方、温かいエールの声がけもいただきました」と、参院選出馬への意欲をつづっていた。

蓮舫氏の6月21日のポスト(画像:蓮舫氏のXより)

参院選後の党内抗争の火種にも

こうした経緯も踏まえて、24日の公認候補決定後に小川幹事長に続いて会見した大串博志選挙対策委員長は、蓮舫氏が今後記者会見するかどうか問われると「しかるべきタイミングで話をすることになると思う」と述べ、蓮舫氏が取材対応で今回の立候補の経緯について話すとの認識を示した。

今回の蓮舫氏公認への一連の経緯を見ると、「野田氏は、側近で抜群の知名度を持つ蓮舫氏を比例区に擁立して比例票を積み増しすることで、参院選後も代表としての求心力維持を狙っている」(立憲民主党幹部)ことは間違いなさそうだ。

しかし、立憲民主党を支援する連合傘下の産業別労働組合(産別)の反発はなお根強い。「側近重用」とも映る今回の野田氏の対応については、批判の拡大が必至とみられる。

さらに、蓮舫氏が都知事選敗北後に明確に国政復帰を否定していたことで、党内からは「明らかにブーメランとなる」(若手議員)との声も噴出している。関係者の間では「参院選後の党内抗争の火種ともなりかねない」との見方が広がっている。

泉 宏 政治ジャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

いずみ ひろし / Hiroshi Izumi

1947年生まれ。時事通信社政治部記者として田中角栄首相の総理番で取材活動を始めて以来40年以上、永田町・霞が関で政治を見続けている。時事通信社政治部長、同社取締役編集担当を経て2009年から現職。幼少時から都心部に住み、半世紀以上も国会周辺を徘徊してきた。「生涯一記者」がモットー。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事