党内から「明らかにブーメラン」との声も、立憲民主党の《蓮舫氏擁立》が"第2の山尾ショック"になりかねない事情
立憲民主党は24日、参院選での蓮舫氏を含む9人の比例区での公認を決め、擁立作業を完了させた。公認は選挙区で29人、比例区で22人となったが、「改選議席の与党過半数割れ」を目標とすることで、同党自体の獲得議席をめぐる「勝敗ライン」は明示しない方針だ。
野田代表ら党執行部は同日の常任幹事会で、22日に投開票された東京都議選での議席増に蓮舫氏が貢献したことなどを理由に、擁立を決定した。党内にくすぶっていた「連合の組織内候補が当選圏から外れかねない」との異論を、野田代表らが押し切ったとみられる。
これまで同党内では、蓮舫氏擁立をめぐり「都知事になれないから、参院に戻るという発想は有権者の理解を得られない」(参院中堅議員)との批判や不満がくすぶっていた。24日の常任幹事会でも「党全体を考えればデメリットが大きい」との意見が出たが、最後は全会一致で承認された。
これを受けて記者会見した小川淳也幹事長は、蓮舫氏について「知名度、実績を党勢浮揚の一助とすべく支援したい。(都議選の応援演説で)東奔西走していただき、一定の成果につながった」と力説。常任幹事会での議論についても「『誰がはじかれる』『どこの団体がはじかれる』ということを憂慮した声は一切なかった」と強調してみせた。
「一度は区切りをつけたが、再び歩みを進める」
そうした中、蓮舫氏は公認決定を受けて24日午後、自身のX(旧ツイッター)を更新し、以下のように思いをつづった。
しかし、その後も多くの方々の声や「政治への思い」に触れる中で、さまざま寄せて頂く想いを国政の場で実現したいという気持ちが強まり、再び歩みを進める決意をいたしました。
そもそも蓮舫氏は都知事選での敗北を受けて、Xなどに「国政選挙(への立候補)はもう考えていない」「120万を超える人が『蓮舫』と書いてくれた。これで国政に戻ったら渡り鳥みたいだ」と、国政復帰には否定的な認識を示していた。
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