中国出身の私がNHK朝ドラ《あんぱん》を見た結果 戦争描写に感じる「抗日ドラマ」「中国の歴史記憶」との相違点
私は『あんぱん』で柳井嵩らが紙芝居を披露するシーンを、数人の中国の若者に見せてみた。みんなの反応は特に驚いたものではなかった。冷静・理性的なコメントが寄せられてきた。
「ええー、日本人は戦争を反省しているのだ」
「戦争中でもいい日本人がいたはずだ」
「ドラマの中の俳優の北村匠海さんと妻夫木聡さんの演技がすごくうまい。あの二人が大好きだ。もし二人が中国にいらして、紙芝居をしたら、大歓迎されると思うよ」
私が妄想した「日さんと中さん」の紙芝居
というわけで、歴史的な紆余曲折を経てなお切り離せない日中関係にちなんで、私の「妄想」で「日さんと中さんの家族」の紙芝居の案を考えてみた。「脚本」は以下の通りだ。
【1枚目】
むかしむかし、あるところに、日さんと中さんという夫婦がいた。
ふたりはちょっと気が強くて、よく言い合いをしていた。
むかしむかし、あるところに、日さんと中さんという夫婦がいた。
ふたりはちょっと気が強くて、よく言い合いをしていた。
【2枚目】
夫婦には10人の子どもがいて、毎日大騒ぎ。
家はせまく、お金もなく、けんかが絶えなかった。
夫婦には10人の子どもがいて、毎日大騒ぎ。
家はせまく、お金もなく、けんかが絶えなかった。
【3枚目】
ある日、日さんが言った。
「もう、やってられない!」
中さんも言った。
「じゃあ、別れましょうか!」
でも、子どもたちは泣いてしまった。
ある日、日さんが言った。
「もう、やってられない!」
中さんも言った。
「じゃあ、別れましょうか!」
でも、子どもたちは泣いてしまった。
【4枚目】
ふたりは考えた。
「子どもたちのために、がまんして頑張ろう」
それからは、けんかをしても、協力して子どもを育ててきた。
ふたりは考えた。
「子どもたちのために、がまんして頑張ろう」
それからは、けんかをしても、協力して子どもを育ててきた。
【5枚目】
子どもたちは大きくなって、いろいろなことを始めた。文化の子、経済の子、料理の子、旅行の子、音楽の子……みんな、ふたりのつながりの中で生まれた。
子どもたちは大きくなって、いろいろなことを始めた。文化の子、経済の子、料理の子、旅行の子、音楽の子……みんな、ふたりのつながりの中で生まれた。
【6枚目】
日さんと中さんは、今もときどきけんかする。
でも、もう知っている。
「わたしたちは、助け合って生きていくしかない」
(ナレーション)日さんと中さんは、今日もケンカをしながら、一つ屋根の下で生きているのだ。
日さんと中さんは、今もときどきけんかする。
でも、もう知っている。
「わたしたちは、助け合って生きていくしかない」
(ナレーション)日さんと中さんは、今日もケンカをしながら、一つ屋根の下で生きているのだ。
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