吉沢亮主演『国宝』大ヒットの背景に“歌舞伎ファン”の圧倒的な支持 「上映3時間」「難解なテーマ」ながら、なぜ若者にも支持されるのか?

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ただ、歌舞伎ファンには概ね好評だが、観客層が広がるに連れて、なかには休憩なしの約3時間という上演時間が長いと感じる人もいるようだ。称賛一辺倒というわけではない。個人的には、後半の2010年代を映すシーンに説得力の弱さを感じる部分もあった。

しかし、多くの人が鑑賞するヒット作や話題作には賛否がつきもの。そこからまた話題や議論が生まれ、鑑賞者にとっての作品が深められていく。

今年の映画界を象徴するムーブメントに

渡辺謙
上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎を演じた渡辺謙(C)吉田修一/朝日新聞出版 (C)2025映画「国宝」製作委員会

歌舞伎ファンのなかではリピーターが続出しているが、本作から歌舞伎に興味を持つ若い世代も多いことだろう。映画館には若い世代が増えており、興行の伸びからはそれが示されている。

伝統芸能である歌舞伎のすばらしさや、その世界で苦しみながら必死に生きる2人の男の情熱と絆の人間ドラマを描いた本作。すでに今年の映画界を象徴するムーブメントになっているが、この先も興行はまだまだ伸びていきそうだ。

武井 保之 ライター

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たけい・やすゆき / Takei Yasuyuki

日本およびハリウッドの映画シーン、動画配信サービスの動向など映像メディアとコンテンツのトレンドを主に執筆。エンタテインメントビジネスのほか、映画、テレビドラマ、バラエティ、お笑い、音楽などに関するスタッフ、演者への取材・執筆も行う。韓国ドラマ・映画・K-POPなど韓国コンテンツにも注目している。音楽ビジネス週刊誌、芸能ニュースWEBメディア、米映画専門紙日本版WEBメディア、通信ネットワーク系専門誌などの編集者を経て、フリーランスとして活動中。

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