トランプ氏、イラン攻撃巡り今後2週間で決断へ。「米国が実際に攻撃に踏み切れば、相場は反射的に大きく反応するだろう」との見方
米株価指数先物が19日の取引で下落し、原油価格は上げ幅を縮小した。トランプ米大統領がイランと交戦するイスラエルを軍事的に支援するかどうかを2週間以内に決断するとホワイトハウスのレビット報道官が明らかにした。
報道官発言で短期的には一定の見通しが示されたものの、米国の関与の可能性やエネルギー価格上昇によるインフレ再燃のリスクに関する広範な不透明感の解消にはほとんどつながっていない。
S&P500種株価指数先物は薄商いの中で0.9%下落。米国市場はこの日、奴隷解放記念日「ジューンティーンス」の祝日のため現物株と国債の取引が休場となっている。
ウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油は0.7%高の1バレル=75.8ドル。北海ブレント原油は78ドルを超えた。中東情勢の緊迫化を背景に、値上がり基調が続いている。一方、ドルは通貨バスケットに対して一時は上昇したが、その後はほぼ変わらずで推移している。
米当局者らは数日以内のイラン攻撃の可能性に備えているとのブルームバーグ報道を受けて、市場では警戒感が高まった。前日には米連邦公開市場委員会(FOMC)で今年の成長見通しが下方修正される一方、インフレ見通しを引き上げており、すでに投資家心理の重しとなっていた。