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ペアを組む2人の能力差が大きいときにペアワークの効果が高まる。成績上位層はペアワークの相手が誰でも負の影響を受けない

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講義を受ける若い人々
(写真:マハロ/PIXTA)
気鋭の経済学者が研究成果を解説するオープンプラットフォーム。【水曜日更新】

学校教育の一環として行われるグループ学習、企業の社員研修などで取り入れられるグループワーク、職場で同僚と協力して行うチーム生産。これらのチーム構成はどのようにすべきか。

例えば、能力や異質性に応じてグループ分けをする「トラッキング」という手法は、講師が学習レベルをグループごとに適切に調節できるため教育効果が高いと知られている。米MIT(マサチューセッツ工科大学)のエステル・デュフロ教授らがケニア(小学校)で実施した2011年の研究では、その正の効果が確認された。

では、上からの指導でなく、互いに学び合うピア(同等者)・ラーニングの場合はどうか。

筆者の研究は、ピア同士の学びの場において、能力やスキルの異なる者がペアを組み相互に関わり合うことが効果的であると、「自然フィールド実験」のデータから明らかにした。そこには、能力の低いメンバーの成績が大きく改善するというメリットがある。

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