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とてもベストな案とは思えない…岸博幸が語る、自公立による拙速な「年金改正法案」の成立に《コウロウ真理教》が奔走した背景

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  • 岸 博幸 経済評論家、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授
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他にも、遅れている医療のデジタル化を進めることなどでも予算を削減できるだろう。要は、真面目に医療費の予算を削減しようと思ったら、もっとも重症な患者の生死に関わる高額療養費制度以外の、軽症患者に関連する部分でも可能なはずであり、それらを合わせて5000億円を捻出するのは難しくないはずである。

恥をかかされることになった石破総理

『ザイム真理教と霞が関の真実 余命8年の元官僚が命を賭ける日本再生の処方箋』(宝島社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

それにもかかわらず、医療費のどの部分で予算削減が可能かという、本来必要なはずのそもそも論の議論をまったく行わず、最初から高額療養費制度を狙い撃ちしたのは、利害調整の大変さなどの霞が関の内輪の論理が優先されたからに他ならないのではないだろうか。

このように考えると、「コウロウ真理教」の身勝手さにはあきれるしかないし、高額療養費制度を利用している立場からは怒りしか覚えない。

ただ、厚労省があまりにずさんに高額療養費制度の自己負担上限額の引き上げを決めたため、怒った患者団体が強硬に反対して世論を喚起し、石破総理が引き上げの全面凍結を宣言することになった。

その過程では、石破総理は3度にわたって見直しの内容を徐々に修正するという、恥をかかされることにもなった。

この顛末を見ると、「コウロウ真理教」が「ザイム真理教」ほどレベルが高くないことは明らかだ。それでも、「コウロウ真理教」の動きに対して油断してはならない。当面は、高額療養費制度に関する再検討が2025年秋から予定されているので、それを注視すべきだろう。

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