《SNS→誘拐、性被害、闇バイト》「ゲーム内で恋人作り」「抜け穴使って連絡先交換」 LINEやオンラインゲームが「未成年者への犯罪」の温床に

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オープンチャットはガイドラインで、「出会い目的の行為、個人情報の投稿」「未成年の不健全な出会いや集まりの計画・勧誘」などを禁止している。例えば、友だち追加のQRコードなどを投稿すると、すぐに削除される仕組みとなっている。

ガイドライン
オープンチャットのガイドラインでは、「出会い目的の行為、個人情報の投稿」「未成年の不健全な出会いや集まりの計画・勧誘」などが禁止されている(写真:LINEオープンチャット公式サイトよりキャプチャ)

しかし実際は、さまざまな方法で制限の裏をかき、個人情報を公開・交換したり、やり取りしたりしているのが実態だ。Yahoo!知恵袋などでも、「オプチャで知り合った人と会う方法」に関する質問が多く投稿されており、それに対していろいろな回答がつけられている。

ある女子中学生は、オープンチャットで知り合った相手から、他の人がいない時間帯にノート機能経由でLINE IDを教えられた。相手がIDを載せ、女子中学生がスクショを撮り、相手にIDを控えたことを伝えたら、相手がノートを消すという手順だ。相手が作ったグループLINEでやり取りするようになったことで、オープンチャットでの交流が広がったという。

ガイドラインはあっても抜け道は多数

オープンチャットでは、ニックネームとアイコンを自由に設定できる。「オープンチャットを開設します。Xと同じアイコンにしてもらえれば分かりやすいです」と、Xで投稿しているユーザーがいる。同じ名前とアイコンにしておき、Xでつながれれば、個人情報のやり取りや会う約束なども容易だ。

オープンチャット側で制限、管理をしていても、このように抜け道はいくらでも見つかってしまう。本気で会いたいと思う子どもたちを、制限、管理だけで抑えることは難しいだろう。

ネットでは、年齢・性別・職業・本心などをすべて偽ることができる。知識や経験に乏しい子どもたちは、ネットでの出会いにも警戒することはほとんどないが、前述のように事件は頻繁に起きており、最大限の注意を払う必要がある。

保護者は子どもたちに、事件が起きていて心配だから、ネットで知り合った人とは会わないでほしいこと。でもどうしても会いたくなったら相談してほしいこと。事前にいつどこで誰と会うかを伝え、相手とビデオ通話で話させてもらいたいこと。日中に公共の場所か人が多い場所で会い、会う場所まで送り迎えさせてもらいたいことなどを約束させるといいだろう。

高橋 暁子 成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト

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たかはし あきこ / Akiko Takahashi

書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。 SNSなどのウェブサービスや、情報リテラシー教育などについて詳しい。元小学校教員。『若者はSNSに「。」をつけない 大人のためのSNS講義』(講談社+α新書)など著作多数。『あさイチ』 『クローズアップ現代+』などメディア出演多数。公式サイトはこちら

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