「嵐の前にSMAPでは?」「ジュリーさん闘ってほしい!」藤島ジュリー景子氏の“インタビュー本”発売に賛否…いったい何が書かれているのか
藤島ジュリー氏の本音としては、「母メリーが作った悪しき慣習」として片づけたいというところではないかと思う。
これを「責任転嫁」という批判も当然あるのだろうが、書籍が刊行されていない段階で断罪するのも時期尚早であるだろう。
本書は「暴露本」でも「ノンフィクション」でもない
本書に関して論じる上で、注意しておきたい点がある。本書は、あくまでもインタビュー本であり、あくまでも藤島ジュリー氏の思いを吐露したものであるという点だ。しかも、試し読みの部分でも述べられている通り、原稿は事前に藤島ジュリー氏の確認を経ているという。

つまり、当人にとって本当に書かれたくないことは、書かれていない可能性が高いということだ。
また、著者の早見和真氏は、ノンフィクションライターではなく、小説家である。また、著者のコメントに下記のような記述がある。
ジュリー氏一人の声だけを記すという行為には恐怖心がつきまといました。それでも、この本には間違いなく彼女の目に映っていたものが、過去と未来が、そして贖罪への思いが記されています。
本書は、事実を暴くことを目的とするものではなく、ジュリー氏の思いを綴ったものであると言えるだろう。
試し読みの文章を読んでいても、多くはインタビューのやりとりの内容を文章化しており、(インタビューのやり取りとは別の)著者の意見や考察は最小限にとどめられている。
本書を「暴露本」と表現しているメディアもあったが、そういった類の本になるとは、とうてい考えがたい。
早見和真氏は、嵐の櫻井翔さんが主演したTBSドラマ『笑うマトリョーシカ』の原作者ではあるが、旧ジャニーズ事務所や藤島ジュリー氏とは、本書の執筆までそれ以外のつながりはなかったという。
中立性を装うためにそのような立ち位置の著者を選んだとも見られるかもしれないが、いまや、旧ジャニーズ事務所や藤島ジュリー氏の圧力もなければ、忖度も働かない状況でもある。
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