「嵐の前にSMAPでは?」「ジュリーさん闘ってほしい!」藤島ジュリー景子氏の“インタビュー本”発売に賛否…いったい何が書かれているのか

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一方で、SMAPの解散や、King & Princeの分裂に関して説明責任を求める声も出ている。 これらの点に関しては、読者が満足できるような情報は得られないのではないかと思う。

SMAPについては、1章分が費やされているようだが、どこまで核心に迫っているかは不明だ。

筆者は、SMAPのマネージャーだった飯島三智氏と面識のある人から解散の経緯は聞いているが、SMAPを取材していた記者から聞いた話と食い違いがあるし、鈴木おさむ氏のSMAPに関する著書(『もう明日が待っている』文藝春秋刊)ともまた食い違いがある。

King & Princeの分裂の理由についても、彼らと一緒にずっと仕事をしていた人でも「真相はよく分からない」と言っていた。

解散や分裂の真相は、グループメンバーが直接口を開かない限りは明らかにならないだろう。

ジュリー氏
新潮社のサイトに掲載された書籍の詳細(写真:新潮社の公式サイトより)

「藤島ジュリー景子の手紙」から読み取れること

2に関する議論では、どの程度、ジャニー喜多川氏の性加害をジュリー氏が知っていたのか? という点と、問題が発覚した後の対応の是非の2つの論点がある。この点は後で詳しく述べたいと思うが、目次を見る限りでは、本書の後半で詳しく語られることになるだろう。

3に関しては、ジャニー喜多川氏の性加害の隠蔽行為に加え、メディア、社員、タレント(特に退所者)に圧力をかける悪しき企業体質があったことが指摘されている。当然、創業者の親族であり、経営者を引き継いだ藤島ジュリー氏にも厳しい目が向けられている。

この点も、ある程度は語られることになるだろう。ただし、これは企業体質というよりは、藤島ジュリー氏の母であるメリー氏の問題として扱われるのではないかと思う。

本書の冒頭では、2023年10月2日のジャニーズ事務所の記者会見で井ノ原快彦氏によって代読(藤島ジュリー氏は欠席)された「藤島ジュリー景子の手紙」が再録されている。この手紙には、母メリー氏との確執が綴られている。その後に続く試し読みの文章や目次を見ても、母メリー氏との確執や不和がより詳しく述べられることになりそうだ。

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