「2時間待って注文ゼロ」の日も…。物価高でデリバリー控え?ついに《時給300円台》になったウーバー配達員の嘆き 

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お伝えした通り、運が悪いときは「時給換算0円」になることも多々ある。私は「これならボランティアした方が自分のためにも、社会のためにもなるんじゃないか」と本気で思うことがある。 

お客様から「チップ」をいただく機会も、体感値で「減った」感覚がある。そりゃあそうだ。お米、牛乳、卵、電気、ガス、サービス……すべての値段がこれだけ高騰した今、見ず知らずの配達員にチップを渡す経済的余裕、心理的余裕のある方は少数派だろう。 

配達員と利用者の「ウーバー離れ」に危機感 

稼げない状況に限界を迎え、ウーバーの仕事を辞めた配達員(アカウントは登録したまま稼働していない配達員を含む)の数は少なくなさそうだ。

SNSには配達員が書き込んだであろう「ずっとウーバーでやってきたけど他社のアカウント登録した」「ウーバーは見切りをつけた方がいいかも」「他のバイトに応募した」などの投稿が散見される。 

配送依頼があっても報酬単価が低いため、依頼を拒否する配達員も少なくない。例えばウーバーでは「距離3キロ・所要時間20分・報酬350円」といった、お世辞にも良いとは言えない条件の配送依頼が、当たり前のように配達員に届く。 

2リットルの水4本+牛乳1本。ベビー級の配達でも報酬は変わらないから泣けてくる(著者撮影) 

もし同条件の仕事が3件立て続けにあれば、たしかに最低賃金を下回ることはないわけだが、デリバリー控えの状況では難易度が高くなる。 

このままの状態が続けば、おそらく「配達員のウーバー離れ」が加速していくのではないか。

そうなれば配達遅延の発生など、サービス全体の質が落ち、その結果として「利用者のウーバー離れ」が加速するかもしれない。 

ネットには「前は30分くらいで配達員が来てくれたが、今年に入ってから1時間くらいかかることが多くなった」「到着予想時間が1時間遅くなって悲しい」「最近ウーバー遅い気がする」「もう使うのやめようかな」など、サービス利用者の不満の声が確認できる。 

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