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「この人、本当にあなたの恋人ですか?」 カモを狙う《ロマンス詐欺》の最新手法→見知らぬ美男美女からいきなり好意を寄せられることはない

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  • 秋山 博康 元刑事、犯罪コメンテーター
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詐欺の手口もどんどん悪質になってきた。著名人の写真を悪用した嘘のインターネット広告を入り口に、「必ず儲かる投資方法を教えます」などSNSに誘導し、被害者を信用させ、最終的に「投資金」や「手数料」という名目で、ネットバンキングなどの手段により金銭などを振り込ませる。昔のオレオレ詐欺とは比べものにならない。今は、SNSを使えば、口下手なヤツでも簡単に詐欺を仕掛けられる時代なんや。

投資詐欺もなくならへん。「元金が必ず増える」だの、「今だけだ」だの、甘い言葉を並べて誘ってくる。

最初に少額を儲けさせて信用させたあと、大金を巻き上げる。いわゆる「ポンジ・スキーム」ってやつやな。これは、新しく集めた金を、前に金を出した人への配当に回しているだけのインチキ投資で、実際には運用なんかしていない。最初は儲かっているように見せかけてお金をくれるが、最後には音信不通になりドロン。典型的な詐欺や。

SNSで金の話が出た時点で、まず疑うべし

そもそも、SNSで金の話が出た時点で、まず疑ったほうがいい。

親や友人にだって、金を貸すときは慎重になるやろう。まして顔も知らない相手に金を渡すなんて、冷静に考えたらおかしいと思わなあかん。

『元刑事が国民全員に伝えたい シン・防犯対策図鑑』(KADOKAWA)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

詐欺を立証するには、「騙す」「騙される」「金を渡す」「金を受け取る」という四段階がすべて揃わなきゃあかん。特に一番難しいのは、「騙すつもりやった」ことの立証や。

たとえば「投資で倍になる」と言われたとしても、その場でウソか本当かなんて、見抜くのは至難の業や。証拠がなければ、警察だって動きようがないことがある。

けどな、完璧な証拠なんて、最初から揃うわけがない。

振り込みが止まった、連絡が取れない、そんな小さな異変に気づいて、早めに動くしかない。投資の実態がなかったり、犯人の口座に金が残っていなかったり。そんな状況も、十分に詐欺の証拠になりうる。そういう基本的な確認作業を、見逃したらあかん。

もし、最寄りの警察署で「民事だから対応できない」とか「事件性がない」とか「証拠がない」などと突き放されたら、すぐに県警本部に相談することやな。また、交番の警官には捜査権限がない。相談を受けるだけで終わってしまうことも多い。この点は、ちゃんと頭に入れておいてほしい。

セカンドオピニオンが大切や。

実際に、残念ながら徳島県警でこんな事例があった。

ある女性が特殊詐欺に遭って交番に相談したが、「詐欺ではない」と判断されてしまい、その結果、30万円を騙し取られてしまった。こんな悲劇を二度と繰り返してはいけない。

今、詐欺はSNSを武器にして、さらに進化している。甘い話には絶対に乗ったらあかん。少しでもおかしいと感じたら、ためらわず警察署または県警本部に相談することや。

【もっと読む】「ルフィ事件は氷山の一角」「わずか5万円が地獄の入り口に…」 元刑事が激白《汗をかかずに金を得ようとした若者たち》の悲惨な”末路” では、多くの若者が人生を棒に振ることにつながっている「闇バイト」の実態について、元刑事で犯罪コメンテーターの秋山博康氏が詳細に解説している。

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