森永卓郎さんから若者へのラストメッセージ 仕事を頑張りつつプライベートも大切にしたい! 脱「会社優先思考」のコツとは?

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そう考えると、「家族」とは言わないまでも、やはり「会社が大事」「仕事が最優先」というマインドは、まだまだ根強いと見るべきでしょう。上司や同僚との結束感が強いといえば聞こえはいいのですが、弊害もあります。親にとって「自分の子どもは世界一」で、欠点は目に入りません。

会社に対しても、あまりにもプライオリティが高いと、同様の心理が働きます。客観的に見ることができなくなり、批判力が失われ、結果として「身びいき」が起こるのです。「うちの子どもは世界一」という親バカならば微笑ましい限りですが、自分が属する組織に対する批判性を失うのは大問題です。

こんなことをいうと、「いやいや、私は会社のマイナス面が分かっているし、上司の欠点も挙げられる」といった声が聞こえてきそうですが、果たして、それは本当に客観的な批判なのでしょうか。むしろ馴れ合いの裏返しの憎まれ口ではありませんか。

仕事に邁進するのは素晴らしいことです。しかし、仕事に懸命に取り組むことと、「会社が大事」「仕事が最優先」という意識で働くことは、まったく別ものです。むしろ正反対と言ってもいいでしょう。前者には主体性がありますが、後者には主体性がありません。言い換えれば、前者はアーティストであり、後者は非常に奴隷的です。

「会社が大事」「仕事が最優先」という意識では、常に自分を抑えて会社に忖度しながら働くことになるのです。

会社と賢く距離をとる

ですから、特に現代においては、仕事に邁進しながらも、どこかで会社と自分とを切り離す意識が重要でしょう。そうすれば、自分自身を見失わずに済みますし、自分自身の価値観や目標を持ち続けることができます。そして、その結果として仕事でも仕事外でもクリエイティビティを育み、発揮しながら幅広くやりたいことができるようになります。

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