まず重要なのはタイミング。50〜60代で起業するのがベストだといえます。起業後の「財産」となる専門性や人脈をしっかりと蓄積したうえで、厚生年金などもらえるものはしっかりともらったほうがいいからです。
そして次に重要なのは、リスクを極力小さくするということです。起業は、個人事業主として、または1人会社で行いましょう。何かあっても責任を負うのは自分だけで、人間関係のストレスもありません。
また従業員を雇ったり、事務所を構えたり、ましてや借金をして起業したりするのもNGです。初期費用を最小限にとどめておけば、失敗しても大きな痛手を被ることはないからです。
そして、始めから大きな利益を期待しないこと。経験から言って、起業から2〜3年は利益など出ませんし、会社員時代の年収を上回れる人など、ほんの一握り。でもそれでいいのです。年金プラスアルファの収入があれば、定年後ライフスタイルは劇的に変わります。
それよりも、心と体の不安を解消するために、長く働くことを最優先にすることが重要。大きなリスクを取らなければ、好きな仕事でずっと働き続けることができるわけです。
専門性3つを組み合わせ
さて、具体的な起業のノウハウに入る前に、人生100年時代における「働き方」について、少し触れておきましょう。
下図を見てください。人生においては大きく2つの壁があります。それは多くの人が60〜65歳で迎える「退職の壁」、そして75歳程度で迎える「体力の壁」です。この2つの壁を境に、働き方は大きく変わります。私はこれを「トリプルキャリア」と名付けており、3つの段階があるのです。
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