墜落事故の「搭乗員らしきもの」発言は謝罪したが…事実誤認は訂正しない防衛省の"二重基準"

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これに対して筆者は以下のように再質問した。

「ご発言をそのまま信じるとですね、部品をもう作っていないんだと、ということになるわけで、消耗部品を作っていないというような認識にとられるのではないでしょうか」

対する回答がこれである。

「当然そのメンテナンスというのは必要ですからね。現在の航空機調達に支障がないような程度の部品の調達というのはあるとは思います」

報道室は「訂正の必要はない」

大臣のこの2つの発言は相反している。筆者はこの件を内局の報道室に質して、14日の発言は事実誤認であり訂正すべきではないかと尋ねたが、報道室は「14日と18日の発言を整理すれば訂正の必要はない」と回答した。これは十分とは言えない説明だと考え、再度確認したところ、以下の返答があった。

「3月14日と18日の会見における中谷大臣の発言を整理すれば、・C-17は新造されていないと承知している・運用中のC-17の維持整備に必要な部品を調達することはあると認識している、との趣旨を述べたものと考えており、誤りであったとは認識しておりません」

この説明は論理的な整合性を欠いている。14日の発言が誤りではないかと質した18日の質問に対し、大臣は相反する2つの主張を述べている。後段の「当然そのメンテナンスというのは必要ですからね。現在の航空機調達に支障がないような程度の部品の調達というのはあるとは思います」という発言は、14日の発言の訂正に相当するはずだ。それでも報道室は14日と18日の発言を一括りにして「同一発言だから問題ない」と主張している。

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