「失業保険の振込、2カ月先かよ…」が大幅短縮！改正のポイントを徹底解説。対象講座を受講で“最短1週間”も。”転職前”の制度活用術も紹介

2025年4月1日の雇用保険制度改正により、待機期間後「最短1カ月」で失業保険が振り込まれるようになった（写真：genzoh／PIXTA）

会社を辞めた後、一定の条件を満たせば受け取れる「失業保険（基本手当）」。転職未経験者や空白期間なく転職した人には意外と知られていないが、この失業保険はすぐに振り込まれるわけではない。ハローワークで必要な手続きを済ませ、7日間の「待機期間」を経て、自己都合退職であれば最初の振り込み日までさらに「最短2カ月」を要していた。

しかし、2025年4月1日の改正により、待機期間後「最短1カ月」に短縮。また、教育訓練講座を受講すれば「7日間の待機期間」だけで振りこまれるようになった。

本稿では、改正のポイントに加え、「転職するか迷う段階」から教育訓練を受講し賢く給付を受ける制度活用術を紹介する。

失業保険の制度改正のポイント

（図：筆者作成）

• 待機期間の7日間は全員共通。「失業の事実」をハローワークが確認するための時間だ。
• これまで自己都合退職者は、待機後に原則2カ月の給付制限が課されてきたが、改正により2025年4月1日以降の退職は「最短1カ月」に。
• 離職を繰り返す人のモラルハザードを防ぐため、「5年で3回以上自己都合退職」の場合は従来通り3カ月の制限だ。

退職したら速やかに手続きが行えるよう、必要書類（離職票、雇用保険被保険者証など）は退職日より前に会社へ依頼しておくとスムーズだ。