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国内唯一バイオエタノール混合ガソリンを販売する会社から見る、日本での普及の可能性と課題

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バイオエタノール混合ガソリンを供給する愛知県知立市にある中川物産のガソリンスタンド (筆者撮影)

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海外ではあたりまえになっている、トウモロコシなどから精製されるバイオエタノールをガソリンに混合して販売する「バイオエタノールガソリン」。日本政府も国内で販売していく方針を固めた。
2030年度までにバイオエタノールを10%混合したガソリン(E10)の供給を始め、2030年代の早期にE20(20%混合)に対応できる新車販売比率を100%にする方針だ。さらに2040年度からはE20のガソリン供給を追い求めていく。
日本でもバイオエタノールを混合したガソリンを販売している会社がある。販売の実態をリポートする。

日本で唯一の混合ガソリン販売会社

日本でもすでにバイオエタノールを混合したガソリンを販売している会社がある。

名古屋市に本社を置く独立系石油商社・中川物産で、現在では日本で唯一の混合ガソリンを販売している会社だ。同社は中京地区など20カ所のガソリンスタンドを運営する。

中川物産は2011年にE3、すなわちガソリン全体の3%分のバイオエタノールを混合したガソリンの販売を開始した。これには環境省の「エコ燃料利用推進補助事業」に採択されたことも後押ししている。また2023年からはE7の混合ガソリンの販売を始めた。

やさしい緑色が目立つガソリンスタンド。混合ガソリンを販売する愛知県知立市の同社のガソリンスタンドには、レギュラーガソリンに加えE7のレーンが設置されている。車をE7のレーンに滑らせて給油する客が絶えなかった。

環境にやさしいことをアピールするために、「E7」とひときわ大きく記し、かつグリーンを基調にているため、客も目に付く。

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