
経営学の技法 ふだん使いの三つの思考(舟津昌平 著/日本経済新聞出版/2420円/264ページ)
[著者プロフィル]舟津昌平(ふなつ・しょうへい)/経営学者、東京大学大学院経済学研究科講師。1989年生まれ。2019年、京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了、博士(経済学)。著書に『Z世代化する社会』『制度複雑性のマネジメント』『組織変革論』などがある。
「経営学」は「役に立つ」か? 古くて新しい根源的な問いから本書は始まる。これまでも骨太な問いを立ててきた気鋭の経営学者が、自らの足場を掘り崩すかのごとき命題に向き合う。
経営学で重要とされる3つの概念
序盤では、「専門」という概念の現代的な可能性と限界を俎上に載せる。新型コロナ感染症に関する対応では、現実の状況と専門家の見解をどう総合し判断を行うべきか、その合意形成の難しさが国民的な認識となった。では経営学という分野ではどうか。分析手法の細分化が進む中、それらをどう現実に生かすのか。
著者は、「成果主義」「官僚制」「科学的管理法」という3つの組織運営手法、経営学で重要とされてきた概念について考究していく。
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