タイ・バンコクで発見、日本の「旧国鉄車両」の今 担当者が語る「日本製中古車導入のメリット」

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わざわざタイの車輪に付けかえるのは、日本のものとタイのものではレールと接する部分の形状に違いがあるためで、日本の車輪をそのまま使うと脱線の危険があるそうだ。

「その他、台車やエンジン、ギアなども取り外し、点検や清掃を行います。何十年も使われた後ですので、部品の交換が必要なこともありますが、タイで製造できないものも多いため、交換部品の調達に苦労することもあります。また、車体も錆を落としたり劣化した鉄板を張り替えたりしたうえで、再塗装を行います」(アディソン氏)

日本の中古車を使うメリット

日本で廃車になった車両ということは、製造されてから相当な年月が経っているわけで、状態がよいとは決して言えない。そんな中古車を導入するというのは、メリットよりもデメリットが大きいように思えるが、アディソン氏はそれを否定した。

「日本の車両はとても丁寧に使われており、日常的なメンテナンスも的確に行われているので、他国の中古車両と比べてとてもよい状態のものが導入できます。また、日本の車両はメンテナンスがとてもしやすい。もちろん、新車を導入するよりも費用面でメリットがあることは言うまでもありません」(アディソン氏)

タイ国鉄 日本製の気動車
工場に留置されていた日本製の気動車(撮影:伊原薫)
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