「忙しいを言い訳にしない」多読をしなくても"1冊完コピ"読書術で劇的に変わる自己投資
それは、きっと「読んで忘れちゃうと、せっかく得た知識を活かせない」から。逆に言うと「思い出せば、実践する機会が自然と増える」なんて考えているのではないでしょうか。だとするなら、なんと楽観的なことでしょう。「実践」は目指さなくても、自然とできるものだなんて、「実践」を甘く見すぎていると思います。
たとえば、仕事中に、本の中でノウハウが書かれた該当箇所をどうやって効率よく取り出すのですか? 仕事仲間に、本で得た1冊分の知識をどうやって共有するのですか? 行動はどうやって管理すればよいのですか?
この問いに明確に答えられる人は少ないでしょう。つまり「実践」を設計できていない。本を何冊読んでも成長できないのは、このためです。「忘れない」はあくまで通過点。目指すゴールではありません。
だから、最初から「なりたい自分」になることをちゃんと目指しましょう。
読書のゴールを「わかる」「忘れない」ではなく、その先の「なりたい自分」になることに置きましょう。これはまさに、「読書進化論」とでも言うべき読書の革命です! ゴール設定を変えるだけで、世界が変わるのですから。仕事ができる人はちゃんとこのゴール設定ができている、だから成長できるんです。
「星野リゾート」の星野代表も1冊だけをやり抜いた人
さらに一流と呼ばれる人は、1冊だけをやり抜く効能を知っています。
「星野リゾート」の代表・星野佳路氏の読書法はまさにそれです。星野氏は、課題を解決する「教科書」となる本を見つけると、常にその1冊を持ち歩き、メモをして徹底的に真似るのだそうです。
たとえば、フラットな組織文化を説いた『1分間エンパワーメント』(ケン・ブランチャードほか著、星野佳路監訳、御立英史訳、ダイヤモンド社)。
社員の能力を活かしながら、組織を再生する手順がストーリーで描かれていますが、先代から事業を受け継いだ星野氏は、会社の組織改革を進めていくときに、改革の根拠として同書を何度も何度も引用したそうです。
「なりたい自分になる」、成長するための読書では、延々と青い鳥を探すように「もっと参考になる本探し」を繰り返してはいけません。
ただ数だけを誇る年間100冊読書なんて、ちっとも自慢になりません。ましてや、たくさん本を読むための「速読法」のトレーニングなんて、まったく必要ないのです。
心から習得したいと思える、1冊の本だけに絞り、その本だけを、ひたすらやり抜くことを決意する。2つ3つを実践すれば終わり、なんて甘い。一定期間、毎日持ち歩いて隅から隅まで、しゃぶり尽くすように実践する。これこそが成長するための読書における必要な姿勢なのです。
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