製造業の老舗が作った「コンサルファーム」の実力 違いを生む「徹底した現場主義」の価値に迫る

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清水氏と高橋氏
製造業領域におけるDXが急速に進む昨今、100年以上の歴史を誇り、計測・制御・情報技術を軸とした製品・ソリューションを世界で展開する横河電機は、製造業に特化したコンサルティングファーム「横河デジタル」を立ち上げた。製造業の現場を知り尽くした専門家集団は、多種多様なソリューションとテクノロジーを武器にどのようなコンサルティングを提供しているのか。その強みと挑戦の最前線について、キーパーソンへのインタビューを通じてひもといていく。

横河電機が「コンサルファーム」を作った納得の理由

1915年の創業以来、計測・制御・情報技術を軸に世界の製造業の発展を支えてきた横河電機。現在では計測機器からプラント制御システム、製造現場で利用するソフトウェア、ERP(統合業務システム)などのIT領域に至るまで、幅広いソリューションを石油・化学・素材・食品・医薬などプロセス産業を中心に提供している。

その同社が、100%子会社のコンサルティングファームとして2022年に設立したのが、横河デジタルだ。同社執行役員の清水誠氏は会社の成り立ちについて、こう説明する。

横河デジタル・清水氏
執行役員
DX/ITコンサルティング事業本部
清水 誠

「横河電機自身が製造業であり、まず自社向けに、製造データの可視化、CO₂排出量の削減、在庫の最適化などをはじめとするさまざまなDXソリューションの導入をしてきました。そうした自社のDX推進を支援する過程で得た横河独自の知見やノウハウを、広く社外に提供することで、業界のデジタル化をさらに加速させていきたいというのが横河デジタル設立の大きな目的です」

製造業生まれのコンサルティングファームを標榜する横河デジタル。その最大の強みは「センサーから経営まで」製造業で必要なものをすべてカバーできる点だ。

横河電機が築いた、国内外さまざまな製造現場へのセンサー・制御システムの提供実績やデータを活用することで、生産効率の改善や品質管理の高度化といった現場の課題解決から、事業戦略の策定や新規事業開発といった経営レベルの課題解決まで、幅広いニーズに対応できる。その中でもとくに力を発揮するのが、製造現場のOT(Operational Technology)領域だと清水氏は話す。

「製造現場の仕組みは企業ごとにまったく異なるので、まずお客様の困り事や課題を明らかにするところからコンサルティングが始まります。そしてその課題の解決に向けて適切な製品・サービスの選定や、最近だとAIを活用することでプロセスの効率化を図る、といったことを提案します」

また出自が製造業という珍しい背景もあり、同じカテゴリーに属する仲間として、製造業内の強固なネットワークの一員として認められていることも、大きなアドバンテージになっているという。

「製造業の各企業は非常に協力的な関係にあります。もちろん同じ業態はライバルではあるのですが、一方で、横の連携は非常に強固で、つねに情報交換が行われています。長年の協業と相互研鑽で培われた関係性は、われわれにとって非常に大きなメリットです。この関係性を基盤に、顧客との強固なパートナーシップを構築しています」(清水氏)

「1に現場、2に現場」徹底した現場主義の魅力とは

「ITとOTを両方カバーできるのが私たちの強みであり、お客様もその点に大きな期待をかけてくださっています」と語るのは、コンサルタントの髙橋聖氏だ。

髙橋氏は製造業のDXや業務改善に興味を持ち、新卒で化学メーカーに入社。社内コンサルタントとして活躍した後、より広い視点で製造業に貢献したいという思いから、総合コンサルティング会社へ転職した。

しかし総合コンサルティング会社では、特定のITシステムの導入支援がメインであり、現場に直接関わる機会が限られていた。製造業の現場改善をより深く支援できる環境を求めていたところ、製造業に特化したコンサルティングを行っている横河デジタルを知った。

横河デジタル・高橋氏
DX/ITコンサルティング事業本部
DXコンサルティング部 マネージャー
髙橋 聖

「現場のデータを活用し、DXを通じて製造業の本質的な課題解決ができる点に魅力を感じました。ここなら、自分の経験を生かしながら、より実践的な支援ができると考えました。また、横河電機の豊富な知見と技術リソースを活用できる点も大きな魅力であり、製造業のリアルな課題に取り組む環境が整っていることが決め手となりました」

横河デジタルでは、理想としていた現場密着型のスタイルを実現できているという。顧客の工場に毎週のように足を運び、現場の担当者とひざを突き合わせて課題を議論する。チームメンバーは、プロジェクトごとに編成され、多様なバックグラウンドを持つメンバーが互いに刺激し合いながら成長できる環境にも刺激を受けている。

「顧客やメンバーとのやり取りを通じて課題解決に取り組めるやりがいはもちろん、横河グループが100年の歴史で築いたソリューションの幅が想像以上に広く、さまざまな切り口から提案できることも魅力です。このソリューションや手法を組み合わせたら、こんな解決策を生み出すことができるのではないか、といったイノベーションの可能性を実感しています」と語る。

バックボーンに横河電機という安定した基盤を持ちながら、新しいことに挑戦できる職場環境は、成長の機会に恵まれている。また給与や昇格についても、年功序列によらない評価制度を採用しており、その点も魅力的だという。

横河電機の知見を生かしながら、製造業のDXを加速

横河電機が開発したAIやセキュリティ分野のソリューションの外販にも注力している点も、同社の特徴だ。

近年のトピックとしては、大手化学メーカーのプラントにおいて自律制御AIを用いた蒸留塔の手動操作工程の自動化における共同実証実験を開始。3年間にわたり安定稼働を実現している。品質の維持や作業負担の軽減だけでなく、環境負荷の低減とコスト削減の両面で大きな効果をもたらし、顧客のサステナビリティ経営にも貢献する事例となった。

「現場の課題解決に直結する、実効性を持ったAIソリューションの展開ができることも私たちの強みです。それぞれの現場で蓄積されたデータを基に、AIが自動で最適な制御を行うためのモデルを構築し、設備の安定稼働や効率化を実現していきます」(清水氏)

セキュリティ分野においては、自社向けに構築したSOC(Security Operation Center)のノウハウを活用したセキュリティサービスを提供している。

「工場の制御システムでは、多種多様な通信プロトコルが長年使用されており、脆弱性が指摘されています。これをアップデートするためには、従来のITセキュリティとは異なるアプローチが必要になります。この特殊な環境に適したセキュリティ対策を提供することで、工場の安全性向上に貢献しています」(清水氏)

今後の事業展開について、清水氏は「横河デジタルに相談すれば、製造業で必要なソリューションがすべてそろうという状態を目指しています。そのために、AIやテクノロジーの活用を加速し、製造業のDXをトータルで支援できる体制を構築していく方針です」と展望を語る。掲げた方針を早期に達成するため、現在、同社ではコンサルタントの仲間を求めている。

横河デジタル・ロゴ
製造業の実効性ある変革を成し遂げたい人材を積極的に求めている

「製造業やものづくりに強い関心を持ち、変化を起こしたいという意欲がある第二新卒をはじめ、コンサル経験者や製造業出身者などさまざまなキャリアを持つ人と共に変革を起こしたいと考えています。

私たちが求めるのは、本社や本部とのやり取りではなく、現場に深く入り込んで業務改善を行いたいと考えている方。また、年功序列ではなく実力が評価される環境のため、自身のスキルを生かし成長したい人を歓迎しています」

製造業の未来を変えるコンサルティングファームとして、実効性のある支援を提供し続ける横河デジタル。日本の製造業DXが新たなフェーズに突入している中、その変革をリードする「業界を進化させる挑戦」に、あなたも加わってみてはいかがだろうか。

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