中国・上海汽車「ファーウェイ陣営」参加の意味深 業績悪化でスマートカーの自主開発路線を転換

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上汽集団にとってファーウェイとの提携は、スマートカーの自主開発路線の転換を意味する。写真は両社の提携契約の調印式典(上汽集団のウェブサイトより)

中国の国有自動車大手の上海汽車集団(上汽集団)は2月21日、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)とスマートカーの共同開発に関する戦略提携契約を結んだと発表した。

契約の調印式典には、ファーウェイ側から消費者向け端末事業のトップで自動車関連事業を統括する余承東氏と、「智選車(スマート・セレクション)」事業の責任者の汪厳旻氏が出席した。

今回の戦略提携に基づき、上汽集団とファーウェイはスマートカーの製品企画から車両の生産、(部品調達などの)サプライチェーン管理、完成車の販売、アフターサービスに至るまで“深い協業”に踏み込む。

新ブランドは「尚界」

実際には、この提携はファーウェイの主導の下で4社の自動車メーカーが参加している企業連合「鴻蒙智行(HIMA)」に、上汽集団が新たに加わることを意味する。

鴻蒙智行では、参加メーカーのクルマにそれぞれ異なるブランド名を与えている。具体的には賽力斯集団(セレス)が「問界(AITO)」、奇瑞汽車(チェリー)が「智界(LUXEED)」、北京汽車が「享界(STELATO)」、江淮汽車が「尊界(MAEXTRO)」だ。

上汽集団はすでに自社用の新ブランド「尚界」の商標登録を完了した。事情に詳しい関係者によれば、鴻蒙智行の5番目のブランドとなる尚界の位置付けは、既存の4ブランドよりもやや大衆車寄りになるという。

ただし現時点では、上汽集団とファーウェイは新ブランドの名称やクルマの投入時期について公式には明らかにしていない。

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