作家・橘玲が語る「幸福をもたらす3つの資本」 最も幸福度が高いのは"推し活"型の投資

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3本指を立てるスーツ姿の男性
(写真:freeangle / PIXTA)
トランプ2.0、金利上昇、インフレーー。日本株を取り巻く環境は大きく変わり始めている。『週刊東洋経済』3月15日号の第1特集は「株の道場」。株式投資にとって変化はチャンス。四季報先取り情報を活用して、新たな時代に輝く有望銘柄を探し出そう。

新NISA(少額投資非課税制度)が2年目を迎え、個人投資家の裾野が広がっている。今後資産設計にどう臨むべきか。2024年秋に『新・臆病者のための株入門』を刊行した作家の橘玲氏に話を聞いた。

幸福を築く資本戦略とは

週刊東洋経済 2025年3/15号(株の道場 勝ち抜く株)[雑誌]
『週刊東洋経済 2025年3/15号(株の道場 勝ち抜く株)[雑誌]』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。定期購読の申し込みは定期購読の申し込みはこちら

──2006年出版の『臆病者のための株入門』のリニューアル版を刊行されました。

新NISAについての記事を書いたときに、編集者から「若者は今、株についてすごい興味を持っていますよ」と言われました。インデックス投資も注目されていたので、約20年ぶりに新版を刊行することにしました。

この本では「理論的には世界市場全体に投資するのが最も効率的だ」と書いています。20年前は、日本の証券会社ではETF(上場投資信託)の取り扱いは少なく、海外株に連動するETFはニューヨーク市場で取引されていました。その後、日本でもオルカンと呼ばれるeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)などが登場し、手軽に購入できるようになりました。

橘玲(たちばな・あきら)/作家。2002年に国際金融小説『マネーロンダリング』でデビュー。新書大賞2017を受賞した『言ってはいけない 残酷すぎる真実』(新潮新書)などベストセラーを多数執筆。

最適な資産配分・管理などを研究するファイナンス理論は、批判もあるものの、個人の資産運用には十分有用で、説明もシンプルです。

NISAは個人にとってものすごく有利な仕組みで、月最大10万円まで積み立てることができます。運用益・譲渡益が非課税ですから、それ以外の(課税される)投資をする理由はないですよね。

──個別株についてはいかがでしょうか。

インデックス投資は平均的な収益しか期待できませんが、個別株投資はそれを上回る利益が得られるかもしれない。ただし、企業調査にかなりの時間と労力が必要ですし、時間をかけて調べたからといって、それだけ成績が上がるという保証もない。

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