閑散の「渋谷サクラステージ」スタバが穴場化な訳 東急をもってしても桜丘は難易度が高かった…?

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特に2013年の東急東横線の副都心線直通運転に伴う東横線ホームの地下化は、多くの不満が噴出した。実生活に影響を及ぼしただけでなく、コンテンツの中でも様々な語られ方をしている。

例えば、『カルテット』『花束みたいな恋をした』などで知られる脚本家・坂元裕二の著書『往復書簡 初恋と不倫』の中では、「東急東横線が副都心線との乗り入れを開始し、それ以来渋谷駅はもうひどい有様になりました」「あなたのご親族に東急東横線渋谷駅の移設に携わった人がいらしたら心苦しいのですが、あの駅は馬鹿が作りました」「乗客に遠回りを強い、迷わせ、前二分で乗り換えできた場所に、今十五分かかる」などと、登場人物によって強い不満が述べられている。(同書籍内収録「カラシニコフ不倫海峡」より)

渋谷駅の再開発はこの東急東横線の地下化より始まったといわれている。この再開発は、さまざまな鉄道路線がバラバラに開発され、駅自体が「迷宮」といわれた渋谷駅の動線を整理し、安全性と回遊性を高めるためのものであった。

こうした改良工事により、かつてに比べれば駅の中の動線は改善傾向にあるものの、それでも複数路線が立体的に交わる渋谷駅そのものに対して苦手意識を持つ人はまだまだ多いはずだ。

これに加えて再開発に伴う工事がいまだに行われ続けており、この間まで使えていた道が封鎖されている……ということも日常茶飯事だ。最近でも、埼京線ホームの移設やハチ公改札の移転などなど、さまざまな改良工事が行われている。安全性を保つには重要なわけだが、結果的に、渋谷駅のわかりにくさに拍車をかけているのは間違いないだろう。

なお、上記の坂元の書籍では、セリフは「ヒカリエはわたしの中で光っていません。わたしの中でカゲリエです」と続くのだが、本書の発売は『花束みたいな~』公開より前の、2017年のこと。そこから10年近く経過したわけだが、今もなお「ヨコからタテ」へと変化(進化?)する渋谷駅に対し、「カゲッている」と感じる人が増えるのも仕方ないだろう(もちろん、東急が悪いというわけでもない)。

そんな「迷宮」を移動するわけだ。効率よく移動して桜丘地区まで、となればそのハードルは高いだろう。

サクラステージのスタバは穴場?

このように渋谷駅との関係性においてもサクラステージはどことなく 「行きにくさ」がある。これは、サクラステージの中にあるスタバを見るとよくわかる。

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