「世界イチ」「町で一番」どちらの目標が成功掴むか 目標を立てる時に心がけたほうがいいこと

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いかがでしょうか?ここで重要なのは、「想像できる範囲の中で考える」という点です。

目標が高いことはまったく悪いことではありませんし、僕も学生に「どんな偏差値でもいったん、東大を目指そう!」とよく言っています。でも、それは「ステップ」を想像できる目標だからです。

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例えば東大を目指すとしたら、まずは学校の定期試験でいい点数を取ろう!と考えますよね。それができたら、今度は模試でいい成績を取ろう。その後は別の模試を解いてみよう、過去問を解いてみよう、というふうに、「東大」に対する実感が湧かなくても、そこを目指すまでの「道のり」は想像ができている状態です。

「ここから100km行けばゴールだよ」と言われても、その道のりが書いてある地図があれば、一歩一歩進んで、どんなに困難で時間がかかったとしてもゴールにたどり着かないことはないですよね。

しかし問題は、「どこに行けばいいかわからない」ときです。

明確なゴールが決まっていないと…

明確なゴールが決まっていないとき、人間は立ち往生してしまいます。目標を高く設定しすぎると、このように「そもそものゴールに対して、想像がつかない」という現象が発生し、うまくいかなくなってしまうことがあるのです。

「世界一のパン屋」を目標にするのであれば、まずその前に、想像ができる「町一番のパン屋」を目指せばいいのです。

町一番のパン屋になってから、日本一のパン屋でも世界一のパン屋でも目指せばいい。町一番のパン屋になったら、きっと「その上」がどんな景色なのかも想像ができるようになるはずです。

逆に、日本一・世界一のパン屋に対して想像がつかないのは、今の自分の位置が低いからかもしれません。まずはわかりやすい目標から設定するのがいちばんなのです。

そのうえで、目標をより具体的で明確なものにする努力は、ずっと続けなければなりません。

例えば「いい点数を取りたい」と思っていても、なかなか成績は上がりません。「80点を取りたい」「数学で9割を取りたい」というように、具体的な数値による目標設定がないと、そこまでの努力も具体化できないのです。

「数学で9割取るためには、この問題で10点を取らないと」「この分野の知識がないと9割には届かないな」と考えられるようになっていくなかで、成績は上がっていくわけです。これと同じように、「どうすれば町一番のパン屋になれるのか?」という問いと向き合いながら、みなさんも目標に向かって努力してみてください。

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西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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