ホテルの立地も社是に従う徹底っぷり
ホテルの立地も、この社是に従っているそうだ。基本は駅から徒歩10分以内で「主要道路から1本入った、静かなエリア」を選び、宿泊翌日、遠方に車で向かうニーズが高い静岡、博多、沼津では、駐車場を用意している。
朝食ブッフェのメニューも、各地域に向き合うオーダーメイド。それぞれの業務委託会社に、「ホテル地元のメニュー、会社にちなんだ静岡のメニューを入れて、当日製造してほしい」と注文している。宿泊する人たちから信頼を得るためだ。取引先と言えども、そこに一切の妥協はない。
筆者の泊まった「大阪心斎橋」では、ベーシックな和洋メニューに加え、静岡おでんと静岡茶、大阪の串カツやたこ焼き、肉吸いなど合計約30種が並んでいた。それも、包丁の音が聞こえるほどすぐ裏の厨房から、出来立て熱々を提供していた。
また、各メニューの横には、16種類の材料の有無がひと目でわかるピクトグラムが。
大阪・関西万博でインバウンド需要が高まることを見越して、食べ物や宗教に制限のある方に配慮して作られたものだそうだ。現在、「大阪心斎橋」「静岡駅南」「沼津」「東京田町」で用意されている。
加えてサービスにおいても「誠実」を重視し、「1人ひとりの状況を見極めて、形式的ではないサービス」が推奨されている。たとえば同グループでは、2020年から自動チェックイン機を導入して業務効率化を図ったが、クチコミで、「スタッフが喋らず無反応だった」と書かれたそうだ。
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