Salesforceで「コンサル」経験が役立つ理由 「カスタマーサクセス」に欠かせない重要な役割

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セールスフォースの久喜 隆生氏、李 晳鈞氏、池田 明加氏
写真左から、セールスフォースの久喜 隆生(Takao Kuki)氏、李 晳鈞(Sukkyun Lee)氏、池田 明加(Haruka Ikeda)氏
クラウドでCRM(顧客情報管理システム)やSFA(営業支援システム)、MA(マーケティングオートメーション)を提供するSalesforceは、製品やサービスの利用を通じて顧客の成功を支援する「カスタマーサクセス」を重視している。また、近年では自律型AIの「Agentforce(エージェントフォース)」を新たにリリースするなど、AI時代に向けて企業がビジネスを再構築できるような支援にも力を入れている。同社でのカスタマーサクセスへ向けたプロセスではコンサルタントの役割を担うメンバーが活躍しているという。その仕事内容とやりがいについて、探っていく。
 
※職種名として正式に「コンサルタント」があるわけではなく、仕事内容を表すもの。正式な職種名は「ビジネスアーキテクト」や「ソリューション/テクニカルアーキテクト」「プロジェクトマネージャー」などで、詳細は採用情報ページなどで確認できる

サブスクモデル成功の背景にあるコンセプト

世界15万社以上にクラウドベースで製品やサービスを提供しているSalesforce。同社が大事にしている考え方が「カスタマーサクセス」である。カスタマーサクセスとは、顧客のビジネスにおける成功のこと。カスタマーサクセス統括本部プロフェッショナルサービス本部長の李晳鈞(Sukkyun Lee)氏は次のように解説する。
 
「Salesforceは顧客に継続的に利用してもらうことで成り立つサブスクリプションのビジネスモデルです。契約を更新していただくには、販売して終わりではなく、私たちのプラットフォームを通じて、顧客が抱える課題の解決や変革を実現し、成果を出すことに貢献しなければなりません。

カスタマーサクセスを支援する職種をカスタマーサクセスマネージャーと言いますが、当社創業者のマーク・ベニオフは自らカスタマーサクセスマネージャー第1号になりました。そのことからも私たちがいかにこのコンセプトを大事にしているのか、おわかりいただけるでしょう」

同社が2024年10月末より日本で提供を開始した「Agentforce」はその一例だろう。これは自律型AIエージェントで、顧客からの問い合わせ対応や営業担当者に向けたコーチングなどを提供する。これまで人が行ってきた業務を自動で処理できるようになるもので、顧客がビジネスで成果を出すことに貢献するカスタマーサクセスを体現した製品といえる。

顧客の成功を一気通貫で支援する

カスタマーサクセスの考え方が盛り込まれているのは製品だけではない。特徴的なのはサービスだ。一般的にソフトウェアベンダーは製品を販売後、技術的な問い合わせに対応するカスタマーサポートを置くことが多い。それに対してSalesforceは顧客の購入後、計画から導入、運用、ビジネス価値の創出まで一気通貫でサービスを提供する。
 
「顧客はイノベーションを期待してシステムを導入します。ところが、提案書にすばらしいことが書いてあったのに、要件定義になったら実現できることが半分になり、構築が終わると30%になっていたという話は珍しくありません。こうしたことが起きるのは、システムの提案から構築まで携わる組織や人がバラバラだからでしょう。だからこそSalesforceにはカスタマーサクセスという組織があり、一気通貫でサービス提供しています」(李氏)

カスタマーサクセス本部にはさまざまな業務がある。その中でも顧客特有のビジネスを理解して成功をドライブさせていく専門家たちがITコンサルタントの役割を担う。

一般的なポストセールス組織でそうした役割の人がいるのは珍しいかもしれないが、Salesforceでは転職者を含めて多くの人が活躍しているという。

具体的にどのような業務を担っているのか。担当役員や現場のソリューションコンサルタントの声も拾いながら、紹介していこう。

⇒続きは、アンケートご回答後にご覧いただけます。アンケートページはこちら

ページの続きで読める内容】
・技術からビジネスまで担当領域はさまざま
 戦略立案から運用までを、異なる領域のエキスパートが担当する仕組み
 
・提案して終わりではない「伴走」型の醍醐味
 IT系コンサルティングファーム出身の役員が語った転職理由と仕事のやりがい
 
・豊富な学びの機会とキャリア形成のためのサポート
 「グローバル案件に携わる」を目標にキャリアを磨くメンバー
 
・助け合い、褒め合うカルチャー
 「実は17年前の入社当時、ほとんど日本語が話せなかった」李氏を支えた職場文化
 
・こんなマインド・経験があれば活躍できる
   変化やトライ・アンド・エラーを楽しめる、◯◯の経験がある人