PropTech企業役員が語る「攻めの資産防衛」 投資のポートフォリオはバランスを意識せよ
資産防衛の肝は「分散」投資にあり
物価の高騰が進み、一歩先の未来も予見しづらい昨今。20年、30年後の老後資金をどのように準備するべきか、多くの人が頭を悩ませているだろう。
ほかの人はどのような方法で老後の資産形成を行っているのか。
内閣府が2024年3月に発表した「生活設計と年金に関する世論調査」※1によると、「公的年金以外の資産をどう準備したいか」という問いに対する回答で最も多かったのは「預貯金(67.6%)」。次いで「退職金や企業年金(32.9%)」、続き「NISAと呼ばれる少額投資非課税制度(20.9%)」の順番となっている。
預貯金で老後資金を賄おうとしている人が半数を超えるが、そのリスクについて警鐘を鳴らすのはネット不動産投資サービス「RENOSY」のクックジュリアン聖也氏だ。
「物価の上昇(インフレ)が進むと、同じ金額で購入できる商品やサービスの量が減少します。実際、最近は物価高で、日常の買い物などで支出が増え、手元の現金の減りが早いと感じている人は多いのではないでしょうか。
投資でよく『元本を下回る』と言いますが、現金や預貯金もインフレである限りつねに元本を下回っていきます。インフレに対抗するためには、資産運用を視野に入れる必要があるでしょう」
近年、NISAやiDeCoなど国が投資制度の拡充に積極的なことから、「貯蓄から投資へ」という世の中の流れも生まれ始めている。クック氏はさらにここで、「ポートフォリオのバランス(投資先の分散化)」を図ることも重要であると指摘する。
「そもそも投資信託は、さまざまな企業に分散投資できる仕組みですが、どこかが下がってもどこかが上がるという分散投資の恩恵を享受するためには、銘柄ではなく国単位や通貨単位での分散も重要です。
一般的に、株式・投資信託・通貨・不動産などに分散投資することで、ある資産が大幅に価値を失っても、ほかの資産がその損失をカバーし、全体としての資産価値を安定させることができるといわれています」
不動産投資にまつわる情報を透明化「RENOSY」
クック氏は投資のポートフォリオに組み入れる選択肢の1つとして、不動産投資の昨今の状況を説明する。
「不動産投資は『富裕層かつ玄人の投資手法』『素人が手を出すものではない』といったイメージを抱く人も少なくないと思いますが、昨今では個人用の不動産投資ローンの普及もあり、スタートしやすい環境が整ってきています」
そんな不動産投資市場の伸びに寄与しているのが、テクノロジーを活用したネット不動産投資サービス「RENOSY」だ。RENOSYは、「購入・管理・売却をワンストップで提供することで、不動産での資産形成を簡易にし、運用効果を最大化する」ことを目標に掲げている。
RENOSYの特徴は、独自のテクノロジーを活用することで、物件探しだけではなく、契約や不動産投資ローンの手続き、火災保険加入、さらに物件管理や売却まで、オンラインで完結できる点だ。
「従来の不動産投資は、物件を選ぶ際の情報が少なく、さらに物件を選んだ後も、不動産会社や銀行との対面での契約、印鑑証明や住民票などの公的書類の収集など手続きも複雑で、時間も手間もかかっていたと思います。
RENOSYは、スマートフォンやパソコンからいつでもどこでも物件情報が確認でき、手続きについても、ネットで不動産会社などとやり取りできます」
また、膨大な物件情報の透明化・可視化によって、一部の富裕層や玄人だけでない、一般の参入を容易にしている点も特徴だ。
「従来の不動産業界は、圧倒的に販売会社が顧客よりも物件やその周辺情報について熟知していて、情報の非対称性がある点が否めませんでした。
販売会社に言われるがまま購入……などといったことが起こらぬよう、テクノロジーの力で人の介在を最小限に抑え、多くのデータを取りそろえることで、お客様自らがよい物件を判断・購入できるような設計としています」
例えば、物件の“目利き”に関しては、膨大なデータとAIを活用して、物件の適正賃料や収益性などをスコアリング。市場動向やリスクなどもわかりやすく可視化されている。
売却時には、どのタイミングで物件を手放せば利益が出るのかの判断軸となるデータも提供しているという。
「これまでは物件を持っていることも忘れてしまい、そのまま……といったケースも珍しくなかったようですが、不動産投資は購入がゴールでなく、購入した後の管理とその後の売却までがセットです。出口まで寄り添える設計にしています」
もちろん、ネットで完結するからといって、まったく人の手を介さないわけではない。
「例えば、物件購入後に、管理会社からオーナーに対して、『マンションの大規模修繕を2000万円で実施する』と通達された場合。その2000万円が適正額かどうかを判断するのは容易ではありません。
当社は社内に資格を持ったプロフェッショナルがいますので、その金額の整合性や内訳の正しさを判断し、必要があれば仲介に入ります。実際、過去には大規模修繕の費用が圧縮された事例もあります」
マーケット規模を拡大し、多くの人に投資機会を
不動産投資を行ううえでは、運営会社の健全性も気になるところだろう。
RENOSYを運営するGA technologiesは、不動産×テクノロジーの「PropTech」領域に13年から参入し、創業から5年で東証マザーズ(現・東証グロース)に上場。毎年130%を超える成長率で推移し、グループの創業10年目の節目となる23年10月期には、売上高1466億円、売上総利益226億円、事業利益21億円と過去最高の業績を記録した※2。※2 同社調べ
GA technologiesがこれだけの成長率を誇る背景には、創業時からの変わらない思いがある。
「テクノロジーが進化し続けているにもかかわらず、不動産業界では対面接客や紙の手続きなどアナログな対応が現在でも多く行われています。当社は『変化がないことがいちばんの問題』と考えています。不動産業界にイノベーションを起こしていくことが、社会課題の解決に大きく寄与できると思っています。
日本の社会保障費が膨れ上がる中、制度の変化としては、高等教育では22年4月から金融教育が義務化され、さらにiDeCoの拠出額拡大やNISAの非課税枠拡大など、政府が積極的に投資を促すようになりました。
しかし、資産形成の選択肢となる不動産は、株式投資と違い、リテラシーを上げる取り組みが遅れていると感じています。われわれはこれからも、テクノロジーの力で多くの人に不動産投資の機会を提供していきます」
多くの人が「攻めの資産防衛」を実践する未来を目指し、成長を続けるRENOSY。変化の時代を生き抜くための手段の1つとして、注目を集めていくだろう。
免責事項
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