辻愛沙子と考える、Visaビジネスカードの可能性 Visaカードが中小・ベンチャーの経営を支援
個人用と業務用で
カードを使い分けていますか?
辻 愛沙子氏(以下、辻) 私たちの会社はブランディングとデザインをメインとしており、商業施設からオフィス、コスメまでさまざまな商材・サービスの広告制作をはじめ、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)や脱炭素化など社会課題解決の視点から企業ブランディングをお手伝いしています。
もともと私は大学在学中にインターンをしていたベンチャー企業に入社し、そのグループ会社として2019年にarcaを創業しました。その後、20年にグループからスピンアウトして今に至ります。当時はコロナ禍の真っ最中で事業環境が激変する中でしたが、チャレンジするなら困難な時期こそやりがいがあると、思い切って独立することにしたんです。
松田 海氏(以下、松田) 実は私もベンチャー企業でCFOをしていた経験があります。雑居ビルの一角からスタートして、ベンチャーが成長する姿をこれまでたくさん見てきたので、ある程度、辻さんの苦労はイメージがつきます。しかし、辻さんはクリエイティブディレクターとしても活躍されています。経営と現場の立場、両方をこなすのは大変ではないですか?
辻 現場の仕事と経営の仕事の間で板挟みになることがあります。どのようにして経営をしながら現場と関わっていくのか、試行錯誤の日々です。ほかの中小企業経営者の皆さんも、悩まれるところかもしれません。そうした現場との兼ね合いを考える中で重要なのは、経営周りのタスクの効率化ではないかと思っています。
とくに私は、経営・現場のほかに、メディア出演もしています。複数の仕事があるので、経理が複雑になるんです。そこで、会社と個人、事業プロジェクトごとにカードを持ち、お財布を分けています。
松田 経営者でカードを個人と業務に分けていない方は少なくありません。領収書がたまってくると明細がぐちゃぐちゃになり、結果として公私混同になってしまいます。公私を切り分けるのでさえ、大きな業務負荷がかかってしまう。なので、辻さんのように個人用と業務用でカードを使い分けることを当社としてもお勧めしています。
辻 ただ、それでも領収書の管理が大変なので、デジタルとアナログを組み合わせた経費管理に取り組んでいます。アナログな方法としては、各カードの裏にカラーシールを貼っておいて、カード別に色分けしたカラーシールを領収書に貼って整理するなどの工夫をしています。
松田 デジタルな方法として、会計ソフトとビジネスカードをひも付けて振り分けることで、経営管理を効率化している会社も増えています。ソフトによってはモバイルからカード明細を社員全員がアップロードできて、一元管理できるものもあります。全員がアップロードすることにより、経理の負担も少なくて済みますし、各社員も経費をカード決済することによって効率化できます。
ビジネスカードは支払う側にも
受け取る側にもメリットがある
辻 広告運用事業で活用しているビジネスカードの中には、支払額をタイムリーに消化していく形式のものもあるので、キャッシュフローを厳密に管理したり、金額調整のミスを防いだりするために活用しているものもあります。
松田 いろいろなビジネスカードがありますが、Visaは利用額を設定して管理することもできるので支払いミスを防ぐことにつながります。事業を止めずに遂行できる仕組みを整えているんです。さらに、決められた与信枠の中であればその時点で残高が不足していても対応することができるので資金の余裕がないからと事業の挑戦をやめなくても済む可能性があります。
辻 ブランディングなど、長期にわたるプロジェクト案件によっては、入金と出金にタイムラグが生じます。すべて終わってからクライアントに請求する場合もあり、その間の細かいキャッシュフローに苦心するときもあるんです。タイムラグを有効に使えるのは、カードならではのメリットだと思います。
松田 カードはお金を受け取る側にとってもメリットがあります。一口に言えば、売掛金を回収しやすいということです。期日になっても支払いがされない、遅れてしまうというケースもなくはないですよね。そのとき、担当者が「入金をお願いします」と催促しなければなりません。しかし、請求の際にカードで支払うというオプションがあれば、回収業務も削減できます。
辻 企業間取引において、出入金がスムーズにできることは信頼関係にもつながりますね。今はオンラインサービスの支払いがほとんどカード決済であることを前提に考えれば、企業間取引もカード決済できれば便利だと思いました。企業間取引だけが今も振り込みベースであることは不思議ですね。
松田 昔からの慣習が大きいのでしょう。欧米と比べても、日本の企業間取引におけるカード決済の利用率は低い傾向にあります。しかし、ビジネスカードなら入出金を効率化できてキャッシュフローの余裕も生まれます。また、業務負荷も減るのです。ビジネスカードへの理解がもっと深まっていけば、日本でも徐々に浸透していくとみています。
辻 ただ、クレジットカードには支払い能力を確かめるための、厳しい審査がありますよね。起業したての経営者でも、ビジネスカードは持てるのでしょうか。
松田 会社の銀行口座を作れば、大半はビジネスカードを作れるようになります。会社が成長していけば、与信枠も増えていくので、利用できる金額も上がっていきます。中小企業でも一定の役職以上の社員の方にビジネスカードを発行し利用するところが増えてきています。経費の使い道も可視化しやすくコストを管理するためのヒントを得ることもできると考えています。
資金管理のオプションがあれば、
勇気を持って一歩を踏み出せる
辻 今、ビジネスカードはカードというよりも、負荷のない請求書をやり取りしているような感覚で重宝しています。
松田 Visaでは「Visaビジネスオファー」という、Visaのビジネスカードをお持ちの方を対象にした優待サービスを提供しています。例えば、会計ソフトなどクラウドサービス利用の割引、サーバー利用の優待、空港ラウンジの優待もあります。
辻 私は出張も多いので、空港ラウンジを使えるのは便利ですね。
松田 私たちは経営者の皆様により本業にフォーカスしてほしいと考えています。経営者は支払いのオプションが少ないほど不安になっていきます。管理やコーポレート関連の業務に時間を割く手間や時間は少ないに越したことはありません。
辻 実際、キャッシュフローを管理していると、会社の売り上げを大きくしたり、成長したりすることだけに目を奪われてしまいがちです。しかし、そうすると見逃してしまうものもあると思います。
松田 会社が成長していけば、社内統制や不正利用の防止、コーポレートガバナンスといった課題も出てきます。Visaのビジネスカードでは1回だけの用途のためにカードを発行することもできます。カードは柔軟性をもって多様な使い方ができることを知っていただきたいですね。
辻 arcaでは、これまで広告やブランディングといった無形の事業で成長してきましたが、今後小売りにも参入していく予定です。とくに、小売りにおいては仕入れと売り上げのキャッシュフローをこれまで以上に厳しく管理していく必要があります。こうしたビジネスカードの使い方を知っておくことで、本来の目標を見失わずに活動できるかもしれません。
松田 辻さんと同じように、ビジネスオーナーの皆さんが、それぞれの目標や目的、挑戦を果たしていくために、事業に合わせて、キャッシュフローに関するオプションを少しでも増やすことでサポートしていきたいと考えています。
辻 経営する中で私が大事にしているのは、本来、何を目指しているのか、何のために起業したのか、自分たちを定点観測しながら考え続けることだと思っています。ビジネスカードもうまく活用しながら、経営や業務を効率化していくことは大切ですね。
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