「JINS」の全国展開を支えるIndeed PLUSとは? 利用開始後に、応募単価が前年比「半分以下」

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ジンズ 人事戦略部 ディレクター 村上康子
労働力人口の減少や2024年問題などの影響で採用競争が激化し、必要な人材をどう確保するのかが多くの企業における喫緊の課題となっている。こうした中、アイウエアブランド「JINS」を展開する株式会社ジンズでは、さらなる店舗拡大のための人材確保に向け、新たに求人配信プラットフォーム「Indeed PLUS(インディードプラス)」の利用を開始したという。人材採用の現況について、同社の担当者に話を聞いた。

2001年に1号店をオープンしたアイウエアブランドの「JINS」は、低価格とデザイン性や機能性の高さを武器に国内492店舗・海外249店舗※1を展開するまでに急成長した。ジンズ 人事戦略部 採用課でディレクターを務める村上康子氏は、次のように語る。

「私たちは今、第2創業期を迎えていて、グローバル展開をこれまで以上に加速させるために取り組んでいるところです。これに伴い、日本で培ったノウハウや当社のDNAを各国に根付かせていくメンバーの育成が大きなテーマになると同時に、国内市場を拡大・強化し続けるための人材の確保がますます重要になっています」

ジンズ 人事戦略部 ディレクター 村上康子
株式会社ジンズ 人事戦略部 採用課 ディレクター 村上 康子

JINSの国内での販売の90%以上が実店舗であることからもわかるように、アイウエアという製品の特性上、着用した自分の姿や掛け心地を確認したいというニーズは根強い。顧客体験の要である店舗において、店舗スタッフにはファッション性や機能性など、顧客が求めるさまざまな要望を理解したうえで、それらを満たした商品を提案する能力や、眼鏡を加工・調整して提供する技術が求められる。

しかし、国内の採用市場は競争が激化しており、ジンズが求める人材を満遍なくすべての出店エリアで確保するにはさまざまな困難がある。

「『この地域に出店する』と決めたら、どの求人媒体にどれだけ出稿すると最も効果的かを検討するために多くのリソースを割かなければならないほか、面接した人数と入社した人数に開きが生じたり、入社後の活躍や定着など、店舗の人材採用にはさまざまな課題があります。出店するエリアによってはそもそも労働人口が少なく、採用が非常に困難で既存の店舗スタッフの配置転換を検討するケースが発生することもあります」(村上氏)

※1 2024年6月末時点

国内主要求人サイト利用者の「最大約7割※2」に求人情報を届けられる

こうした状況を変えるための一手としてジンズが利用を開始したのが、Indeedが2024年1月30日に提供開始した求人配信プラットフォーム「Indeed PLUS(インディードプラス)」だ。

Indeed PLUSを利用すると、1回の求人投稿で複数の連携求人サイトに求人情報が掲載され※3、国内主要求人サイト利用者の最大約7割※2に届けることができる。各求人情報は、求人の内容や特性、閲覧・応募状況などを基に、Indeedのテクノロジーによって最もふさわしいと判断した求人サイトへ自動的に掲載※4され、採用プロセスのスピードアップが見込めるほか、求人票と応募書類を共通のフォーマットにすることで応募者を一元管理することが可能となる。

「1つの入り口から複数の求人サイトで情報発信できる※3のは魅力的でしたし、『仕事探しを“ボタンを押す”くらい簡単にしたい』というIndeedさんの考えを聞き、これはぜひ試してみたいと思いました。もともとIndeed経由での応募者は、実際に面接にお越しいただく確率や合格決定率が非常に高く、私たちが求める人材にうまくアプローチできていた、つまり当社と親和性が高かったことも利用を決めた理由の1つです」(同氏)

ジンズがIndeed PLUSを利用し始めたのは同年3月中旬だが、すでに効果が表れ始めている。

求職者の動きが活発化する3~4月に幅広く情報発信したことや、一部地域で時給改定が重なったこともあり、Indeed PLUSの利用開始後に応募数は4倍に。応募単価(1応募を獲得するのにかかった費用)は前年同期比で5割以上削減したという。

※2 出典:株式会社ヴァリューズ シェア調査 2023年6月 (日本国内の主要求人サイトを1年に2日以上利用しているユーザーのうち、 Indeed・タウンワーク・リクナビNEXTを利用しているユーザーの割合)
※3 Indeed PLUSは配信最適化の結果、複数ではなく単一の連携求人サイトにのみ掲載される場合がある。掲載対象となる連携求人サイトの種類や掲載可能時期は変更の可能性がある
※4 Indeed PLUS連携求人サイトのうち、求人の内容・特性や閲覧・応募状況等に照らしてIndeedが最も当該求人にふさわしいと判断した連携求人サイトへ自動掲載する

JINSブランドへの共感度を高めるために「働く魅力」を発信

ジンズ 人事戦略部 ディレクター 村上康子

広く網を張っても、採用につながらなければ意味がないため、並行して求人情報の内容の見直しにも着手。ペルソナ(採用したい人物像)を複数作り、ジンズの価値観が届くよう工夫したのだ。

例えば、大学生が多く住むエリアでは従来、「授業が終わった後や休みの日にバイトをしたい」といった働き方を重点的に発信していたが、大学生というペルソナは維持しつつも、求人内容にジンズの価値観という観点を盛り込むことで、ペルソナに合致し、かつジンズの価値観に共感した人に応募してもらえるよう工夫した。

そうすることで、入社前から企業やブランドに共感する応募者が集まり、結果として入社後にギャップを感じて早期離職してしまうリスクが減り、意欲的に働いてくれることにつながる。実際、入社後に任意で行っているアンケートでは、ジンズへの共感度が高い従業員が多いという。

「グローバル展開も含め、国内の労働力人口が減少していく中でも店舗を拡大していくためには、求める人材をしっかり採用していく必要があります。今後もIndeed PLUSを活用しながら、私たちの情報を幅広い層に届け、ジンズで働く魅力をさまざまな形で伝えていきたいと考えています」(同氏)
⇒「Indeed PLUS」についてもっと知る