moomoo証券が挑む、日本の株式取引市場の変革 個人投資家に向け「投資機会の民主化」目指す
※data.ai(現在はSensor Towerに統合)集計によるアプリ名「moomoo」の累計ダウンロード数。すべてのサポートデバイス(iOS/Android)の合計値。集計期間:2022年10月27日~2024年5月5日
moomoo証券が日本株の取引サービスを開始
「moomoo(ムームー)」という社名は、牛の鳴き声に由来しているという。「ブル(雄牛)」「ベア(熊)」はそれぞれ相場の強気、弱気を示す用語であり投資家にはなじみ深いが、鳴き声を採用したのはユニークだ。
ただし、親しみやすい社名からは一見、同社が最先端のフィンテック企業であることはイメージしにくいかもしれない。同社代表取締役社長の伊澤フランシスコ氏は次のように紹介する。
「moomooは米シリコンバレーで開発された投資アプリです。親会社のFUTUホールディングスは米ナスダックに上場しています。moomooアプリは、プロが使うような分析ツール、相場データ、投資情報を個人投資家に提供したいという思いから誕生しました」
moomooアプリは現在、全世界で2100万人以上に活用されているという。多くのユーザーに支持されている理由はどこにあるのか。
「投資を成功させるために最も重要なのは情報です。ただし、財務諸表などをきちんと読みこなせる個人投資家は少ないのではないでしょうか。また、複数の企業の財務諸表を集め、表計算ソフトに落とし込んでグラフ化し比較するといったことを手作業で行うのも大変です。
moomooアプリであれば、これらがワンタップで表示されるだけでなく、気になる銘柄をウォッチし、特定の条件になればアラートを出しメールで知らせるといったことが簡単にできます」(伊澤氏)。機関投資家の持株比率など、大口の投資家の動向も知ることができるという。moomooアプリはほかにも、AIを使ったトレンド予測やテクニカル指標分析など、多彩な機能を備えている。
特筆すべきは、これらの投資ツールは口座を開設していない人でもほぼすべての機能をダウンロードするだけで無料で利用できることだ。※一部機能は、口座開設後に利用可能
moomoo証券は2023年、日本市場で米国株取引サービスを開始した。サービス開始早々からmoomooアプリの機能や操作性が高く評価され、日本の投資家からの支持も集めている。
「当初、日本株の取引サービスは提供していませんでしたが、moomooアプリを通じて、日本株の情報は提供していました。このため、moomooアプリで情報収集をしながら、実際の売買は他の証券会社で行うという投資家も多かったのです」(伊澤氏)
ユーザーからの支持の高さがうかがえるが、そのmoomoo証券がこの3月、日本株取引サービスを開始した。日本に上陸した当初から、早期に日本株の取り扱いを開始したいとしていただけに、まさに満を持してというところだろう。5月5日には、moomooアプリは国内100万ダウンロードを達成している。
日本の投資家の「投資機会の民主化」を実現
伊澤氏は国内の大学を卒業後、大手外資系証券会社のトレーダー、国内証券会社のマーケティング部長、外資系証券会社の社長などを務めた経歴を持つ。
「その過程で感じたのは日本の個人投資家が不利な条件で戦わざるをえないことでした。個人投資家とプロとの大きな違いは情報量の差だと言っても言いすぎではありませんが、日本では得られる情報が極端に少ないのです。これでは同じ土俵で戦うことができません」
言語の壁の問題もあるだろう。日本語で提供される情報量と英語で提供される情報量とでは大きな差がある。情報の迅速性という観点でも日本の投資家はハンディがある。
伊澤氏は「日本における『投資機会の民主化』を実現したいと考えています」と力を込める。まず情報という点では、ダウ・ジョーンズ・ニュース、Benzinga、CNBC、会社四季報など、世界的大手メディアの情報にアクセスできる。米国の大手企業の決算説明会や、FRB(米連邦準備制度理事会)議長の記者会見などもライブで配信されるが、AI(人工知能)を使ってリアルタイムに日本語字幕を見ることができる。
さらに口座保有者は、国際的な格付け会社であるモーニングスターの評価レポートを無料で閲覧することができる。日本株が世界の投資家から注目されている中、海外視点からの投資レポートを利用できることは投資判断に大いに役立つに違いない。
割安な手数料にも注目したい。日本株取引はNISA(少額投資非課税制度)口座、一般口座ともに手数料は無料だ。
日本の株式取引市場を活性化させる
「人生100年時代」とも言われ、政府は長く「貯蓄から投資へ」と呼びかけてきた。だがデフレ傾向もあってなかなか実現しなかった。その流れが大きく変わろうとしている。東京証券取引所が企業にPBR(株価純資産倍率)の向上を要請し、企業のROE(自己資本利益率)経営への関心も高まっている。
「海外の多くの投資家が日本市場に注目しています。ところが日本の投資家はその恩恵を被っておらず、日本株式市場の3分の2以上は海外投資家によって取引されている
ただし、投資を始めようと思っても、やり方がわからないという人も多いだろう。moomoo証券はそこで、投資家のニーズに応える3000以上の投資講座を多言語で無料提供している。また、全世界のユーザーが集まる投資コミュニティーを提供し、投資家が相互に情報を共有し、学び、成長することをサポートしている。このほか、国内の投資インフルエンサーなどが参加するシミュレーション・コンテストなども定期的に開催されている。有名投資家の構成銘柄や売買のタイミングなどを見ることで新たな発見や学びが得られるに違いない。
伊澤氏は「日本には歴史の長い証券会社が数多くありますが、当社の大きな特長は、当社はフィンテック、すなわちテクノロジーの会社であることです。
今後、投資家のニーズに応える商品やサービス、機能を迅速に形にしていき、これにより、日本の投資家に利益をもたらす機会を積極的に提供していきます。当社の日本への本格参入により、証券会社間の健全な競争とイノベーションを促進し、日本の株式取引市場を活性化させることにつながると自負しています」と語る。
その言葉どおり、同社の取り組みにより、日本の金融エコシステムに大きな変革をもたらしてくれそうだ。大いに期待したい。
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