新山千春、公表しづらい不妊治療の実態を語る訳 実は芸能界でも不妊治療をしているケースは多い
新山さんが治療を始めて感じたのは、仕事と治療の両立の難しさでもあった。現在は、事務所にも相談のうえ治療を優先し、仕事は体調面を第一に行っていくことを選択したという。
クリニックに通院して感じたのは、「これだけ多くの方が働きながら治療をしているんだ」ということでした。予約してクリニックに行っても、1時間以上待つこともありますし、時には半日ほど必要な日もあり、待合室では仕事をしながら待機している方も目にします。
そうなると、職場の理解はとても重要で、「不妊治療をしているから半休が欲しい」といえるような環境や上司の方の理解も必要になってきます。テレワークが浸透したとはいえ、まだまだ不妊治療への理解が十分でないがゆえに、治療で仕事を休むということには難しい面もあるのかもしれません。
先々の仕事の予定が組めない
私の場合は、事務所に「妊活を優先したい」と相談して理解してもらえたのは大きかったです。それでも、最初は「仕事がなくなってしまったらどうしよう」という不安がありました。正直、事務所の理解がないと治療自体を続けることは難しかった。
実際に治療を始めてみると、当然、通院の日はずらせません。ホルモン注射1つとっても、もらったものはすぐに冷蔵庫に入れて保管したいから、すぐ家に帰る必要があります。また、決まった時間に注射を打つ必要があるため、スケジュール管理や食事も治療中心に考えています。
そうなってくると先々の予定はなかなか組めないし、仕事の内容も制限される。お酒の仕事や激しく動く仕事も気を使いますし、地方ロケも注射や服薬の兼ね合いで、常に時間を気にしながらでした。今の20~40代は、共働き夫婦が占める割合いも多いので、こういった治療と仕事の両立の現状は広く知られるべきだとも感じています。
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