VIP御用達理容師が伝授「正しいヒゲの剃り方」 カミソリ負けを防ぐためのポイントとは?
特に気をつけたいのが、ヒゲ剃り後に起きる「カミソリ負け」だ。肌をすっきり・きれいにするヒゲ剃りが、肌トラブルを引き起こしてしまっては元も子もない。
ここでは、一流企業の社長や政界の要人、タレントなど多くのVIPを顧客に持つ理容師・若林一樹氏に、カミソリ負けの起こりにくい「正しいヒゲの剃り方」を伝授してもらう。“一生もの”ともいえる知識を、この機会に得てみてはいかがだろうか。
カミソリ負けとは、シェービングによって起きる、ヒリヒリや乾燥、かゆみ、赤み、出血といったさまざまな肌荒れを指す。カミソリ負けを防ぐには、何よりも「保湿」が重要だと話すのが、一流企業の社長や政界の要人、タレントなど多くのVIPも訪れるヘアサロン大野グループで理容師を務める若林一樹氏だ。
「多くのカミソリ負けは、剃り方により肌がダメージを受けたときに、保湿量が足りず肌の修復が追いつかないことが原因の1つといわれています。したがって、いかに保湿しながらヒゲを剃るかが重要になります」
それを前提に、以下若林氏に、正しいヒゲ剃りの手順を一通り教わった。
肌にやさしいシェービングの手順
まずは、ヒゲ剃り前の洗顔だ。肌が清潔な状態でシェービングを始めることが重要なので、できれば洗顔料を使ってしっかり汚れを落とす。ただし、ゴシゴシ洗っては肌に負荷がかかるので、しっかり泡立ててやさしく洗う。
その後ヒゲが硬い人は、蒸しタオルを当てたり、お湯を流し当てたりしてヒゲを軟らかくするのもいい。蒸しタオルは、水に濡らして絞ったタオルを電子レンジで温める方法が手軽だ。
そして、シェービングをする前にぜひ使いたいのが、シェービング剤だ。
「シェービング剤には刃滑りを滑らかにする成分が含まれており、肌への負荷がかなり軽減されます。せっけんや洗顔料をシェービング剤の代わりに使う方もいますが、洗浄成分が含まれているため、必要以上に肌を乾燥させてしまう可能性があり、お勧めできません」
では、肝心のヒゲ剃りは、何を選べばいいのか。一般的にヒゲ剃りは、電気シェーバーを使って肌が乾いた状態でヒゲを剃る「ドライシェービング」と、ヒゲに水分を与えヒゲを軟らかくしてからカミソリで剃る「ウェットシェービング」に大別されるが、滑らかな剃り味と深剃りを求めるならウェットシェービングを選びたい。
「理容室では、一枚刃でヘッドが動かないタイプのカミソリを使うのが一般的です。これだと小回りが利き、産毛も剃りやすいのですが技術と労力も必要なので、自宅でウェットシェービングをする場合は、肌に沿ってヘッドが動くなどの機能が搭載された市販品が便利です」
なお、ウェットシェービングには、深剃り以外にも大きなメリットがある。
「シェービングをすることで古い角質や老廃物を除去し、肌のターンオーバーを促すため、肌のトーンが明るく見え、透明感を上げることにつながります。ただ、刃の切れ味が悪かったり、正しくないプロセスで行うと、肌トラブルの原因となるので、定期的に刃を替えることや正しいプロセスで行うことが大切です」
「順剃り」と「逆剃り」を明確に使い分ける
こうして準備が整ったら、いざシェービングを行う。その際の基本となるのが、ヒゲの生える方向に向かって剃る「順剃り」だ。
「ヒゲの生える方向とは逆方向に剃ることを逆剃りといいますが、逆剃りは肌への負担が大きく、赤みや出血につながりやすいので、まずは順剃りを行っていきます」
とはいえ、逆剃りが絶対にNGというわけではない。
「一度順剃りをしてから、どうしてももう一段深く剃りたい場所があれば、そこに限って逆剃りをかけていきます。その際はヒゲ剃りを持つ手と逆の手で、肌を毛流れとは逆方向に引っ張り、ヒゲを起こし、肌のたるみを伸ばした状態にしましょう。当然、カミソリを当てる回数が少ないほど、カミソリ負けも起こりにくくなります。また、後ほどご説明するアフターケアをきちんとすることも重要になります」
併せて、「なるべくカミソリを持つ手の力を抜くこと」も、大切なポイントとなる。
「とくに男性の場合、しっかり剃ろうとつい力が入りがちですが、それによって肌を傷つけかねないので、なるべく手の力はソフトに保ちます。その点ヘッドが動くタイプのシェーバーは、顔の凹凸に自然と沿ってくれるので、無駄な力が入りにくく、たとえ力が入っても分散されます」
そうしてシェービングを終えたら、シェービング剤を洗い流す。この際も、肌をゴシゴシこすらないようにする。そして、想像以上に大切なのが、シェービング後のケアだ。
「個々の肌の状態に合わせてケアをしたいところですが、お勧めは肌の角質層に水分を浸透させる化粧水と、それに“フタ”をする乳液または美容液です」
化粧水と乳液の両方を使うのは、少しハードルが高いと感じる男性もいるかもしれない。なぜ、こうしたアフターケアが必要なのか。
「ヒゲを剃った後の肌は乾燥しやすく、せっかくヒゲを剃ってすっきりしたにもかかわらず、アフターケアを怠るとカミソリ負けを引き起こす原因にもなります。また、こうしたケアを日常的にするかしないかは、年齢を重ねたときに肌に差となって表れやすいんです」
もしハードルが高ければ、保湿成分を配合したシェービングクリームを使う方法もあるという。最近では男性用のスキンケア製品も充実しているので、気になったものがあれば試してみるのもいいだろう。正しい手順やアイテムを見直すだけで、数年後の大きな違いにつながるかもしれない。
ウェットシェービングで28年連続シェア1位※1のシック
理容のプロではない一般のビジネスパーソンが、本格的なシェービングを自宅で手軽に行うのに便利な、ウェットシェービング。そんなウェットシェービングの市場において、28年連続で国内トップシェア※1に立ち続けるのが、シックだ。そんな同社のウェットシェービング製品を代表するのが「ハイドロ」シリーズだ。
なぜ、それほど支持を集めているのか。その理由をつかむうえで押さえておきたいのが、「肌にやさしい滑らかな剃り心地」と「深剃りできること」の両立を実現する、「ハイドロ5プレミアム」ならではの高機能だ。同社では、そのシェービングスタイルを「潤る剃り(うるぞり)」※2と呼んでいる。潤る剃りを可能にしているのが、水に触れることでジェルが溶け出し、肌への摩擦を軽減させ、剃るたびに滑りをよくして肌を守る濃密ジェルボックスだ。
ほかにも、肌にやさしく剃るための機能として、「ハイドロ5プレミアム」では5枚刃の刃の裏すべてにスキンガードを付け、刃と刃の間に肌が食い込むことを防いでいる。さらに、深剃りをサポートする機能や、鼻下などの細かい部分が簡単に剃れる機能などさまざまな工夫で肌へのやさしさと深剃りを両立している。
そしてもう1つ、同社のウェットシェービング製品で多くの支持を集めているのが、2023年発売の「ハイドロ シェービングクリーム」だ。こちらはシアバター※3とアロエエキス※4を配合した高保湿シェービング剤で、ヒゲ剃り後の保湿クリームとしても使える。
筆者も「ハイドロ5プレミアム」を使ってみたが、本体を濡らすとたっぷりジェルが出てきて、軽く滑らせる感覚で深剃りが行えた。ヘッドが肌の凹凸に沿って非常に滑らかに動くため、肌を傷つける緊張感を持たずに済み、シェービングが快感にすら感じられた。
「ハイドロ」シリーズは、そもそもブランド名が「ハイドレーション=潤い」に由来し、何より潤いに重きを置いている。生活に潤る剃りを取り入れ、今より一段きれいな肌印象を目指してはいかがだろうか。
※1 インテージ SRI +カミソリ市場(ホルダー、ディスポーザブル、替刃)1995年11月~ 2023年10月各年メーカー別累計販売金額
※2 溶け出す濃密ジェルで摩擦を軽減しながら剃る、ウェットシェービングのこと
※3 シア脂(保湿成分)
※4 アロエベラ液汁(保湿成分)