ハリセンにおでん芸…令和のテレビから消えた物 ドラマ『不適切にもほどがある!』を契機に考える
「20世紀が終わるころから、だんだんとやりづらくなったんです。テレビ局へのクレームが増え、時世の流れの中で“チクビは消さなきゃマズいんじゃないか”と、自主規制をしていったのだと思います。最後までチクビを出せたのは、実はニュース番組なんですよ。海外の違法風俗の摘発映像を流したとき、警察官と一緒にトップレスの女性がいて、そのまま流したのを覚えています。このときも、視聴率は伸びました」(鎮目氏、以下同)
ドッキリもパイ投げも
素人に仕掛けるドッキリ番組もなくなった。
「当時は街中で素人に向けて無許可でドッキリを仕掛けていました。印象に残っているのは、予備校の出入り口に油をまいて、ツルツルにして受験生を滑らせるという企画。受験生で滑りたい人なんかいないわけですから、テレビで見てヒドイ企画だなと思ったのを覚えています。素人へのドッキリは、次第に出演承諾書をもらうことが必要になりましたが、この承諾書がもらいにくいということで、なくなっていきましたね」
テレビは、私たちが生活する中で関わることのない犯罪現場も映像に収めてきたが、これにもNGが出た。