「小池百合子首相」待望論、実現する可能性あるか まずは7月の都知事選で圧勝するのが本心か
岸田文雄首相が、自民派閥パーティーをめぐる巨額裏金事件などでの政権危機に苦闘していることを受け、年明けの永田町では「ポスト岸田」候補の品定めがかまびすしい。その中で、一部でささやかれている小池百合子東京都知事の「首相待望論」も格好の話題となっている。
2016年7月の都知事当選後も、ことあるごとに初の女性首相候補に名前が挙がり、自らも意欲をちらつかせてきたのが小池氏。年末年始の記者会見でも、半年後に迫る都知事選出馬について「思わせぶり」(周辺)に明言を避けているからだ。
衆院解散の時期とも絡んで中央政界が注目する都知事選については、東京都選管が昨年11月末に「6月20日告示―7月7日投開票」との日程を決定した。ほぼ想定通りの日程だが、東京地検特捜部の裏金事件捜査との絡みで通常国会召集日が1月26日に決まったことで、中央政界では「衆院選との同日選は日程上困難」(自民選対)との見方が広がる。
会期末解散は「日程的にありえない」?
というのも、首相の解散断行は「会期末の野党による内閣不信任決議案提出」が“政治的条件”となるが、想定される提出時期は6月21日前後。その場合の衆院選投票日は、「公職選挙法上7月14日以降」(総務省)となり、選挙期間中に都知事選投開票という「政治的にありえない日程」(同)になってしまうためだ。
しかも、裏金事件に加えて能登半島地震への岸田首相の対応にも「後手批判」が付きまとい、年明けに底打ち傾向となった内閣支持率もなお低迷状態が続き、与党内では「通常国会での解散など不可能」(閣僚経験者)との声が支配的だ。
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