独自のサービスで、運送業界の課題解決に挑む 「R.リース®」「トラックファンド®」「M&A」

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リアライズコーポレーション社員の集合写真
国内の運送業界は今、大きな課題に直面している。2024年には、残業時間の上限規制が適用されることでドライバー不足が起こる、いわゆる「2024年問題」の期日が迫る。燃料費の高騰やドライバーの高齢化、後継者不足も深刻化している。だが、運送会社は中小企業が多く、対応も容易ではない。そうした中、これらの課題解決を目指す特色あるサービスがリアライズコーポレーションから登場し、注目を集めている。国内のトラックやトレーラーに投資する「トラックファンド®」を組成し、ファンドで購入した車両を運送会社にリースする「R.リース®」だ。運送会社にとっては、これらのサービスを活用することで、財務基盤の強化につながる。また同社はトラック業界での豊富な知見を基に、M&Aなどの再生策も支援しているという。

 運送会社の財務基盤強化を実現する「R.リース®

「運送業界では依然として厳しい経営環境が続いています。規模も中小企業が多く、人件費の上昇や燃料費の高騰などの影響を受けやすかったことに加えて、『2024年問題』などを控え、対応が難しいと、廃業の道を選ぶ企業も出てきています」と、リアライズコーポレーションコンサルティング事業本部 取締役本部長の笠原崇氏は語る。

働き方改革関連法により、24年4月からトラックドライバーに残業時間の上限規制が適用される。規制強化により人手が不足することが懸念されるのが「2024年問題」だ。

「事業承継を目的としたM&A(合併・買収)のご相談も増えています。他社の傘下に入ってでも事業を継続し、雇用を確保したいという経営者の切実な思いが感じられます」と笠原氏は話す。

リアライズコーポレーションは経営コンサルティング、事業再生、M&A事業を展開する。一方で、日本経済にとって必要不可欠な産業である運送業界を支援・活性化するため、国内のトラックやトレーラーに投資する「トラックファンド®」を自ら組成し、そのファンドで購入した車両を運送会社にリースする「R.リース®」などのサービスも提供している。M&Aニーズに対応するのも、運送業界の課題解決の一環だ。

同社代表取締役CEOの今福洋介氏は、「トラックファンド®」および「R.リース®」開発の狙いを次のように紹介する。

リアライズコーポレーション 代表取締役社長 CEO 今福 洋介氏
今福 洋介氏
代表取締役社長
CEO

「オフィスビルや商業施設などの場合、不動産を保有せずオフバランス化することが当たり前のように行われています。ところが運送会社の場合、借金をしてトラックを購入することが前提になっています。トラックのリース(ファイナンスリース)もありますが、実際は車両を担保にお金を借りているのと同じです。このため、毎年多額の減価償却費が発生し、損益計算書に影響を与え、貸借対照表(バランスシート)も悪くなります。そこで、運送業界においても、オフバランスや固定費削減が可能になるサービスを提供したいと考えました」

航空機や船舶では、特定目的会社(SPC)に企業など投資家の資金を集め、航空会社や海運会社に航空機や船舶を貸し出すスキームが一般的に用いられている。同様のサービスが運送業界のトラックを対象にこれまでなかったのは、どのような理由があるのか。

「一言で言えば、手間がかかるということです。航空機であれば1機で数百億円になりますが、トラックであれば1台1000万円程度であり、10億円のファンドを組成するには100台の貸出先を見つけなければなりません。さらに、それぞれリーシングの契約や保険、車検などの必要もあります。また、借り手である運送会社は中小企業が多く与信の判断が難しいところです。金融機関がこのノウハウを蓄積するのは容易ではなく、当社ならではの優位性が発揮できていると自信を持っています」(今福氏)

トラックファンドのイメージ画像

「R.リース®」を活用することで、運送会社はバランスシートにリースの資産や債務を計上しなくてもよい。すなわちオフバランスが実現し、財務基盤の強化につながる。必要なときに必要な車両をオペレーティングリースやリースバックを活用して調達できるのも大きなメリットだ。一方で、「トラックファンド®」に投資する投資家にとっては、リース料収入による利回りが期待できるだけでなく、減価償却費を費用として計上することによる税金の繰延効果も得られる。

このような特徴が評価され、全国の60以上の地方銀行をはじめ、証券会社など多くの金融機関で同社の「トラックファンド®」が地域の法人や投資家に紹介されているという。

「R.リース®におけるトラックの運用台数は1万5000台を突破し、トラックファンド®の累計組成額は今年度中に2000億円を超える見通しです」と今福氏は語る。同社の「トラックファンド®」および「R.リース®」への理解が深まり、着実に社会に浸透していることがわかる。

トラックファンドのイメージ画像

豊富な知見を基にM&Aなどの再生策も支援

笠原氏は「オフバランスによる財務基盤の強化だけでなく、運送会社の経営改善やドライバーの待遇改善、働き方改革も支援しています」と話す。すでに保有しているトラックをリアライズコーポレーションがリースバックなどにより買い取ることで資金を得たことから、ドライバーの賃上げや新たな雇用を実現した運送会社もあるという。また、同社のネットワークを活用し、複数の運送会社によるアライアンスなどの仕組みづくりも実現させようとしている。

リアライズコーポレーション コンサルティング事業本部 取締役本部長 笠原 崇氏
笠原 崇氏
コンサルティング事業本部
取締役本部長

「前述したM&Aなどについても、エリア特性や既存の荷主、ドライバーなどの企業価値を総合的に判断しながら買い手、売り手、双方にとっての最適なマッチングが実現するように支援します。社内には弁護士の資格を有する社員や金融機関出身の社員がおり、M&Aチームを組成しています。これら専門知識を持つチームのスタッフが親身になって相談に応じています」(笠原氏)

特筆すべきはM&A仲介の際の同社の手数料体系だ。「売上高の規模などにかかわらず、原則として1案件当たり一律500万円としています」と、今福氏は紹介する。

「買収価格の〇%」といった手数料体系の場合、小さな案件は敬遠されがちであるが、リアライズコーポレーションは案件の規模にかかわらず、丁寧に、かつ迅速にM&Aの検討からマッチング、最終契約、M&A後の統合までを一貫してサポートしてくれる。

同社におけるM&A事業の立ち上げにも携わった笠原氏は「当社は、売り手企業も買い手企業も熟知したうえで、適切なマッチングをお手伝いします。当社が携わる案件では、売り手企業にも、買い手企業にも喜ばれることがほとんどです。『リアライズなら安心、心強い』と言っていただける実績をこれからも積み上げていきたい」と語る。

地域活性化や地元企業の支援につながる事業を続ける

今福氏は「当社のM&A事業は、フィービジネスで収益を上げるというよりも、業界全体の再編による活性化をお手伝いしたいという思いで行っています」と話す。リーズナブルな手数料体系を採用している理由もそこにある。

冒頭で笠原氏が語ったように、国内の運送業界は中小企業が多く、資金力に乏しいところも多い。「2024年問題」により企業の倒産・廃業も起こりうる。大げさでなく、輸送網が維持できなくなり、荷物が運べないという状況になることも想定される。一方で、運送業界は競争が激しく、利益がほとんど出ない安い運賃でも運ばざるをえないような慣習が続いている。

「それは、やはりトラックを買わないと事業が始められないからです。当社の『R.リース®』を利用すれば、仕事が受注できる見込みを得てから、柔軟にトラックの台数を増やすことができます」(笠原氏)

業界の仕組みそのものを変えていく取り組みが求められている。

「日本の中堅・中小企業、さらには地方や地元企業にお金が流れる仕組みをつくっていきたいと考えています。例えば、『トラックファンド®』は、投資期間が短く、円建ての国内運用で為替の影響を受けないといった特徴があります。投資家の間では、安定的な投資が可能な金融商品として認知が広がっているだけでなく、投資を通じて、地域活性化や地元企業の支援につながると、意気に感じて投資をしていただいています」と今福氏はその意義を語る。地銀など地域の金融機関から評価されている理由もこのあたりにあるだろう。

将来に向けたさらなる挑戦も視野に入っている。「まずは『2024年問題』に直面する運送業界を元気にする取り組みを進めていきたいと考えています。ただ、ほかの業界からもご相談をいただいています。トラックなどの車両だけでなく、新たなアセットについても、これまで当社が培ったノウハウでこれまでにないサービスを開発・提供できると思います。運送業界以外にも、社会に不可欠でありながらまだ支援ができていない業界がいくつもあります。誰かがやらなければならないけれど、誰もやれていない。ならば、私たちが支え、守っていくべきだと考えています。私も社員もそれに挑戦できることに、大きな手応えを感じています。引き続き、日本経済を活性化し、日本を元気にするような事業を生み出していきたいと考えています」と今福氏は力を込める。同社の取り組みに大いに期待したいところだ。

>リアライズコーポレーションについて詳しく知る

※トラックファンド®は株式会社リアライズコーポレーションの登録商標です。
※R.リース®は株式会社リアライズコーポレーションの登録商標です。