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「年収の壁」より大きな問題、社会保険料の不公平 配偶者の有無で負担額が変わるという歪み

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  • 近藤 絢子 東京大学 社会科学研究所教授

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(写真:Rhetorica/PIXTA)

税や社会保険料負担の増加を避けるために既婚女性が年収を一定以下に抑える「年収の壁」問題が改めて注目を集めている。何十年も前から指摘されてきた問題だが、2023年初の首相の施政方針演説で言及されて以来、マスコミに採り上げられる機会が増え、秋に政府が「年収の壁・支援強化パッケージ」を打ち出して以降はさらに関心が高まっている。

筆者は、筑波大学の深井太洋氏との共同研究で、市町村の持つ個人住民税の課税記録と住民登録の情報を接合した行政業務データを用いて、就労調整の実態を分析した。データは分析に必要な条件を満たす16自治体のもので全国平均とは見なせないが、住民税の課税対象とならない低収入の個人も含む全住民の正確な給与収入がわかるという利点がある。

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