中型サイズのOLEDパネルは、ディスプレーパネル市場全体のなかでも今後の急成長が期待されているセグメントだ。市場調査会社のオムディアのデータを引用したBOEの開示資料によれば、ノートパソコン向け中型OLEDパネルの2022年の出荷量は約600万枚と、前年比19%増加した。
中国メーカーのOLEDパネルの生産能力は過去数年で急拡大したが、先行する韓国メーカーには依然追いついていない。市場調査会社の集邦諮詢(トレンドフォース)が2023年7月に発表したデータによれば、アジア地域のOLEDパネルの総生産能力に占める比率は韓国が54.9%、中国が43.7%だった。
世界のスマホメーカーが採用
スマートフォン向けの小型OLEDパネルに関しては、BOEはすでに世界的な大手サプライヤーになっている。その製品は中国のスマホメーカーはもちろん、(アメリカのアップルを含む)海外の主要スマホメーカーに広く採用されている。
前出の群智諮詢のデータによれば、BOEは2023年7~9月期の小型OLEDパネルの世界市場で16.6%のシェアを獲得。首位のサムスンディスプレイとの落差は前年同期の50.2ポイントから35.3ポイントに縮まった。
中型OLEDパネルの生産能力拡大でサムスンに追いつき、追い越すことができるか。今後のパフォーマンスが注目される。
(財新記者:翟少輝)
※原文の配信は11月29日
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