高校生が金融知識競う「エコノミクス甲子園」とは 未来を担う世代をマニュライフ生命が支援

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認定NPO法人金融知力普及協会常務理事 鈴木達郎氏とマニュライフ生命 常務執行役員 外池宏之氏
高校生を対象とした金融経済クイズ大会「エコノミクス甲子園」が今注目されている。各地方から勝ち上がった高校生たちが、全国大会で金融経済知識のナンバーワンを決める大会で、2024年に18年目を迎える。若年層の金融リテラシー向上のために生まれた、この「エコノミクス甲子園」全国大会のメインスポンサーになっているのがマニュライフ生命だ。そこにある狙いは何か。マニュライフ生命常務執行役員の外池宏之氏と同大会の主催者である認定NPO法人金融知力普及協会常務理事の鈴木達郎氏が語り合った。

SDGs達成の一環として金融リテラシー教育を推進

マニュライフ生命 常務執行役員 外池宏之氏
マニュライフ生命
常務執行役員
外池宏之氏

外池 マニュライフ生命は1887年にカナダで創業し、北米、アジアを中心に展開する、世界有数の保険会社の一社です。日本では1999年にビジネスをスタートさせ、現在は一般代理店による販売、営業職員による直販、金融機関による窓販の3つのチャネルで先進的な商品を展開し、「こだわり個人年金(外貨建)」「未来を楽しむ終身保険」などの資産形成商品が好評をいただいております。また、グローバルでは、森林投資の世界最大手※1であり、現在までに580万エーカーに159億ドルを投資、グリーンボンドを発行した世界初の保険会社※2でもあります。こうした環境問題への取り組みに加え、日本ではSDGs達成の一環として金融リテラシー教育を推進しており、2015年の第9回大会から、メインスポンサーとして「エコノミクス甲子園」全国大会に協賛支援をしております。現在、日本には2000兆円を超える個人金融資産があるといわれていますが、その多くをシニア世代の預貯金が占める※3といわれており、今後相続が発生することを考えると、若年層の金融リテラシー教育の推進は大きな課題であると感じています。金融リテラシーは資産を効率的に運用し、将来の人生に備えるための重要な知識であると同時に、日本経済を活性化させていくうえでも欠かせません。

認定NPO法人金融知力普及協会常務理事 鈴木達郎氏
認定NPO法人
金融知力普及協会常務理事
鈴木達郎氏

鈴木 「エコノミクス甲子園」は、高校生が世の中の金融・経済システムを理解し、自分の人生をデザインする力を身に付けることを目的に毎年開催されており、私たち金融知力普及協会が07年から全国大会をスタートさせて以来、これまで全国から延べ5448校・2万7851名の高校生がチャレンジしてきました。参加者は生徒2人1組でエントリーし、事前に提供される学習教材で金融知力を身に付け、まず各地域の金融機関が主催する地方大会に臨みます。そこを勝ち抜くと毎年2月に開催される全国大会に参加することができます。

地方銀行も注目する「エコノミクス甲子園」

外池 私も保険の銀行窓口販売を担当してきた中で、地銀トップの方々とお会いすると、「エコノミクス甲子園」に地元のどんな高校が出場しているのか、よく把握されていることに驚かされました。地銀の皆様も重要なイベントだと認識されていて、若年層の金融リテラシーの向上について、私たちと同様の課題感をお持ちだと感じています。

鈴木 金融リテラシーの向上は日本が大きく立ち遅れているため必要ですね。私たちが目指しているのも、お金の稼ぎ方ではなく、豊かな人生を過ごしていくための道具として、お金をどう使うか知ってもらうことです。当協会が設立された02年はペイオフ解禁と日本版401kが導入された頃。定年まで会社を勤め上げればよかった時代から、人生設計に自己責任が問われる時代になりました。そのためには日本の金融リテラシーを向上させることが必要だという課題意識の下、当協会が設立されました。

外池 私も日本経済が停滞している理由は、国や個人がお金を生かしきれていないところにあると考えています。日本で投資が進まない理由は、よく知らないということも挙げられるでしょう。投資を知らないから投資ができない。小・中学校、高等学校でも金融教育が始まりましたが、実態はまだ座学が中心で、詰め込み教育の域を出ていない。お金は人が生きていくために必須の道具であり、なぜ金融知識が必要なのかを体感する場を与えることは重要です。「エコノミクス甲子園」もまさにその1つですし、ゲームなどを通じて資産運用の疑似体験をすることで、企業や経済に興味を持つことはとても大切でしょう。さらに言えば、自分の人生設計に合った投資を行うことも必要です。若年層の方々には、金融知識を身に付けることで、将来の日本の投資の形を変えてほしいと期待しています。

鈴木 マニュライフ生命さんには本当に重要なご支援をいただいております。23年2月に開催された「マニュライフ生命カップ第17回エコノミクス甲子園全国大会」では、354校・805チーム1610名が参加した地方大会を勝ち進んだ44校(88名)が出場。参加した高校生は、全国大会前日に筆記試験とグループワークのプレゼンテーション発表に取り組み、翌日の本戦に臨みました。決勝戦ではマニュライフ生命のブノワ・メスレ社長から英語でクイズが出題されたほか、金融・経済の知識だけでなく、チームワークや判断力、先を読む力など高い総合力が問われ、激闘の末、「札幌開成中等教育学校」が優勝しました。

「エコノミクス甲子園」第17回大会で優勝校決まった瞬間
第17回大会で優勝校が決まった瞬間

外池 優勝校の2人にはニューヨーク・ボストンの研修旅行が贈られ、当社が米国で展開しているジョン・ハンコックの本社などを訪れて、金融の先端の地で刺激を受けてもらいました。まさに地方から海外へとつながるイベントですね。

鈴木 23年からはさらに、「エコノミクス甲子園」の優勝者や成績優秀者が「国際経済オリンピック」(以下、IEO)に参加することになりました。IEOは18年に世界の経済学者の有志が立ち上げ、設立された組織です。マニュライフ生命さんには、IEOへの出場に備え「エコノミクス甲子園」の地方大会の優勝校にマンキュー経済学の本の贈呈などのご協力をいただいています。

「エコノミクス甲子園」優勝校の2人とマニュライフ生命のブノワ・メスレ社長
優勝校の2人とマニュライフ生命のブノワ・メスレ社長

外池 「エコノミクス甲子園」やIEOの活動によって、若年層を中心に金融リテラシーが向上し、その裾野が広がることに期待しています。また、「エコノミクス甲子園」は金融リテラシーの地域格差をなくし、機会の平等な社会をつくる取り組みとしても非常に意義があると感じています。読者の皆様にもこの「エコノミクス甲子園」に注目していただければうれしく思います。

マニュライフ生命について詳しく知る

※1  出典:IPEリサーチ、2023年2月5日時点。森林および農地AUM(資産運用総額)を含む自然資本AUMの合計
※2  出典:Climate Bonds Initiative(https://www.climatebonds.net/)
※3  出典:https://www.cao.go.jp/zei-cho/shimon/27zen28kai7.pdf
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