米国株の上昇、ウォール街の「懐疑派」に不意打ち 11月の株価上昇率は月間で約1年半ぶりの大きさ

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米国株の11月の株価上昇率は月間として約1年半ぶりの大きさとなり、11月としてもここ数十年で最高レベルだった。相場は今後さらに上向くとの期待が膨らんでいる。

ブルームバーグのデータによると、S&P500種株価指数の上昇率は8.9%。11月としては1980年以降で、新型コロナウイルス禍に伴い相場が回復した2020年に次ぐ2番目の大幅高だった。3カ月連続で下落していた同指数は反転し、年初来の上昇率は約19%に達している。リセッション(景気後退)の可能性や地政学的混乱、金利急上昇を投資家は受け流した。

カーソン・グループのチーフ市場ストラテジスト、ライアン・デトリック氏は「11月に入る際にはほぼ誰もがオフサイドだった。このため12月もトレーダーにとって利益追求の大きな機会が残っている」と分析した。

ウォール街にとって極めて重要な機会になるか

足元の株価急伸は、債券利回りの急低下をきっかけにした市場全般の上昇の一部。政策当局者が景気に深刻な打撃を与えずにインフレ抑制を実現しつつあることを示す兆しが相次ぐ中で利回り低下が加速した。ナスダック100指数は11月に約11%上昇し、月間として今年最大の上げを記録した。同指数は11月中に1%以上、下げることが一度もなかった。こうした状況が最後に見られたのは21年8月。

米金融当局は利上げを終了しており、24年半ばまでに利下げを開始するとの見方が現時点で有力だ。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が2つの場で発言する12月1日にトレーダーはさらに情報を得ることになろう。米金融当局の引き締め局面終了は過去に2桁の株価リターンをもたらしてきただけに、ウォール街にとっては極めて重要な機会になるかもしれない。

原題:S&P 500’s Historic 8.9% Rally Blindsides Skeptics on Wall Street(抜粋)

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著者:Jess Menton、Elena Popina

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