「ウェルビーイング経営」の実践に不可欠な視点 「働きやすさ」でエンゲージメントは上がるのか

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グロービスの内田圭亮氏
グロービス/グロービス・コーポレート・エデュケーション マネジング・ディレクター、顧彼思(上海)企業管理諮詢有限公司 董事・内田圭亮
アクセンチュア、出前館を経てグロービスに入社。法人向け人材育成・組織開発のコンサルティング、経営管理本部長を経て現職。経営戦略領域の最新知見を研究し、経営大学院のコンテンツ・教材の開発にも従事。近著に『経営を教える会社の経営 理想的な企業システムの実現』(東洋経済新報社)
「ウェルビーイング経営」がトレンドワードとなっている。生産年齢人口が減少していく中、組織へのエンゲージメントを高めつつ企業の競争力を向上する取り組みが注目されるのは当然だが、実践は難しいとの声も多い。成功へ導くにはどうすればいいのか。経営幹部・リーダー向けの法人研修で多数の実績を持ち、著書『経営を教える会社の経営 理想的な企業システムの実現』を上梓したばかりの「働きがいのある会社」日本版で10年連続ランクインしているグロービスの内田圭亮氏に聞いた。

「ウェルビーイング経営」を
経営戦略に位置づけている企業は3割未満

企業のウェルビーイングへの注目度は高まっている。HR総研が実施したアンケート調査(※)によれば、大企業で8割近く、中小企業で4割に認知され、大企業の約8割はすでに実施もしくは実施に向け準備中/検討中だ。
※「ウェルビーイングと健康経営」に関するアンケート(ProFuture/HR総研)

ところが、同調査によれば経営戦略や経営方針に位置づけている企業はいまだ3割未満。「ウェルビーイング経営」に取り組もうとしているものの、経営戦略へひもづけられていない企業が多いことがわかる。この実態について、グロービスでコーポレート・エデュケーション部門のマネジング・ディレクターを務める内田圭亮氏は次のように分析する。

「ウェルビーイングを高めることと、業績やパフォーマンスを向上させることが意識の中でうまくつながらないのでしょう。そのためか、フレックスタイムやリモートワークを取り入れたり、福利厚生を充実させたりといった『働きやすさ』を拡充する施策が目立ちます」

もちろん働きやすい環境は大切だが、「マイナスをゼロにする施策にとどまってしまう」と内田氏は指摘する。

「従来の健康経営も、マイナスをゼロにすることにフォーカスが当たっていました。ウェルビーイング経営は、心身の状態をマイナスにさせないだけでなく、プラスの状態へ持っていくことも包含した考え方です」

そもそもウェルビーイングとは、心も体も良好で幸福に満たされた状態のこと。マイナスをカバーするだけでは到達できず、持続的なエンゲージメント向上にもつながらないだろう。では、プラスを伸ばすにはどうすればいいのか。内田氏は「働きがい」を高めることだと話す。

「働きがいを高めるには、『やりたい仕事ができている』『やりたい仕事が社会をよりよくしている実感につながっている』の2点を満たすことが必要です。これを組織としていかに支援するかが、ウェルビーイング経営の肝です」

なぜウェルビーイング経営の実践は進まないのだろうか。具体的にどんな支援をすれば、ウェルビーイング経営を成功に導けるのか。

こちらのページから無料でダウンロードできる資料では、その詳細の説明、実践のポイント、進める上での注意点、実践事例を含めてわかりやすく紹介している。意外と見落としがちな人的資本経営とウェルビーイング経営とのつながりについても解説しているので、企業の戦略を担う経営者やリーダー、人事の方は、ぜひ参考にしてほしい。
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