世界3位・韓国ヒョンデ、日本再参入1年の手応え ガソリン車なし、オンライン販売に絞った狙い
――日本市場で新車販売を再開しておよそ1年経ちました。ここまでの評価や手ごたえは。
この1年、ZEV(ゼロエミッションビークル)に絞った商品展開やディーラーを持たないオンライン販売など新たな挑戦ができた。ただ、販売台数については満足していない。
EVのアイオニック5は累計販売台数が約700台、EV市場でのシェアは1%ちょっとだ。希望していた販売台数には到っていないが、およそ700人のお客様ができたことには感謝している。「素晴らしい車だ」という声をたくさんいただき、昨年は「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。
FCVのネッソは、国内で水素燃料の値段がかなり上がっていて、それに加えてインフラの拡大が思ったとおりには進んでいないので、まだ厳しいのが実情だ。
ワンプライスの透明性や利便性を訴求
――なぜ日本でディーラーなしのオンライン販売としたのですか。
ヒョンデは欧米でもディーラーなしのオンライン販売で実績を上げている。
顧客調査をすると、ディーラーとの関係に不満がある方が特に若い世代や女性に多かった。ディーラーの店舗に行って話をしたり、その後に電話を受けたりといったやりとりがめんどうだという。アメリカではディーラーによって車の価格が違うため、価格交渉が嫌だという声もある。
対して、オンライン販売の値段はワンプライスだ。ディーラーとの価格交渉が不要で透明性が高く、顧客から高い評価を得ている。商品選びから納車の仕方、契約に至るまですべてをオンラインで行えるので「本当に便利だ」「車をこんなふうに購買できるとは想像もつかなかった」という声を聞く。