従業員の健康管理を変える新たな選択肢とは 健康管理クラウドサービスは何を変えるのか

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健康管理SaaS「Growbase(グロウベース)」

人的資本経営・健康経営®に関するニュースや取り組み事例が注目されている。従業員のウェルビーイングや健康維持に留意する企業も増えているが、その実践には課題も多い。健康診断の予約手配・精算などの事務代行や健康診断結果データの一元化・報告などのサービスを展開するウェルネス・コミュニケーションズ事業開発室 室長代行(兼)ヘルスケアクラウド推進部の泉潤一氏は次のように語る。

事業開発室 室長代行 (兼)ヘルスケアクラウド推進部 泉 潤一 氏
事業開発室 室長代行
(兼)ヘルスケアクラウド推進部
泉 潤一

「法定健診のほか、生活習慣病予防健診、がん検診や婦人科検診などを実施する企業は多いものの、依然として健診結果を紙などで管理しているところが少なくありません」

同社では、健診結果やメンタルヘルス、勤怠、面接指導記録などのデータを一元管理し、可視化・分析集計・利活用できるサービスをクラウド経由のSaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)により提供している。

「当社の健康管理クラウドはこれまで大企業を中心に1000社以上で導入されています。導入先が利用している医療機関は全国で多岐にわたり、検査項目やデータの形式もまちまちですが、これらを精査して“使える”データとして整えることで、お客様のニーズに対応してきました。ここで蓄積した知見を生かし、今後はさらに、中堅・中小企業の健康経営に貢献することで、企業が発展するための支援を行う基盤になりたいという思いを込め、プロダクトブランドを『Growbase』として刷新しました」(泉氏)

導入実績、従業員規模別ID数の推移

中堅・中小企業でも大企業並みの健康管理を実現

「Growbase」は、組織別・従業員別の健康情報などの可視化や管理機能のほか、ストレスチェックや労基報告書作成などの法令対応機能がクラウドで利用できるという。

人的リソースの限られる中堅・中小企業では、健康管理が大きな負担になっている現場もあるだろう。そこで、「Growbase」を活用することにより、コア業務に集中する環境を整えることにつながる。

事業開発室 本多 美貴 氏
事業開発室
本多 美貴

事業開発室の本多美貴氏は、さらに次のように加える。「従業員のヘルスケアデータをデジタル化して管理するだけでなく、健康に関する課題解決や従業員のウェルビーイング向上につなげていくことが必要です。『Growbase』ではそのために、全国の保健師、産業医、各専門職などとネットワークを構築するとともに、これらの専門家に気軽に相談できるオープンプラットフォームも提供していきます」。今後はさらに幅広くネットワークを拡充するとともに、プレゼンティーズムの改善や福利厚生などのサービスも提供していく予定だという。

泉氏は「ツールを提供するだけでなく、お客様の立場になっての導入・運用支援にも力を入れています。『Growbase』を活用することで、中堅・中小企業においても大企業並みの健康管理が実現します」と語る。社会的に人的資本経営への関心が集まる中、従業員の健康に関与する企業の姿勢にも注目が集まっていくのではないだろうか。

 
「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。
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