自己投資するにふさわしい腕時計の新たな価値 ザ・シチズン初となる「藍染和紙文字板モデル」
高級機として模索した新しい価値表現
「次なる理想を創るもの」をブランドステートメントとするザ・シチズンは、エコ・ドライブの新作「AQ6110-10L」「AQ4091-56M」を発売した。優れた精度や、高品質で飽きのこないデザインを突き詰める一方、新しい価値を模索した結果たどり着いたのが、日本の伝統技法を用いた文字板表現だ。
ザ・シチズンは2017年に日本三大和紙の一つである土佐和紙を文字板として初採用して以来、エコ・ドライブと親和性の高い和紙を探求してきた。
今回は「土佐和紙に手染めで藍を施す」という新たな表現の魅力を伝えている。植物染料の藍による染色は日本古来の伝統技法で、冴えた色合いと独特の深みは「ジャパンブルー」の名でも知られている。自然由来のものだけで行われていることから、サステナブルな観点からも注目されている技法だ。
文字板に天然素材による藍染和紙を採用
非常に薄くて繊細な土佐和紙を、本当に藍で染色できるのだろうか?
各地を調査する中、出会ったのが藍師・染師の渡邉健太氏だった。
阿波藍の産地である徳島で藍の栽培から染色・製作までを行い、化学薬品を使わない伝統的な技法「天然灰汁発酵建て(てんねんあくはっこうだて)」を実践するプロフェッショナルだ。新しい腕時計の価値を表現したいというザ・シチズンの思いと共鳴。製作を担うこととなった。
「発酵菌によって色が染まるメカニズムのため、求める色合いにジャストで合わせるのがすごく大変で、何度も作業を繰り返しました。
そのかいがあり、腕時計に組み込まれたときの美しい藍色や全体の調和は本当に圧倒的です」
こうして、ザ・シチズンの目指した藍染和紙文字板は完成した。
サステナブル性にも価値が見いだされている
ザ・シチズンは、独自の光発電技術であるエコ・ドライブを搭載していることも特徴だ。日常的に使用していればつねに駆動し続けるという実用性もさることながら、定期的な電池交換が要らず電池の使い捨てを発生させないサステナブル性にも評価が高まっている。
その文脈からも、文字板に藍染和紙を用いたのは自然な流れだった。藍染めも土佐和紙も天然由来の素材によって生み出され、一つとして同じものはない芸術作品としての価値や美しさだけではなく、サステナブルな製法にも関心が寄せられている。
古来の伝統技術を正しく評価し、次世代へとつないでいく。ザ・シチズンが見いだすそうした価値観に共感する人は多いのではないだろうか。
一つひとつ異なる表情に希少性を感じる
藍染和紙文字板の色合いには独特の深みがあり、ノーブルな雰囲気を放っている。間近で眺めるとはっきり見えてくる土佐和紙の繊維は見る角度によって表情を変え、また一つとして同じものはなく、希少性を感じさせるものだ。
シャープなドーフィン針とシンプルなバーインデックスで構成されたところも、気品を感じさせるポイント。6時位置のイーグルマークは、ザ・シチズンの証しだ。1000m先の獲物も見つけられる卓越した視力を持つ鷲は、未来を見据えて行動する「先見性」の象徴であり、また古くから人とパートナーシップを築き上げてきた。
その特徴から「常に先を見据え、理想を追求する」「身に着ける方に永く寄り添う」 というザ・シチズンの意志を表すアイコンとして起用されている。
環境への配慮という腕時計の新しい価値
環境に配慮したLWG(レザーワーキンググループ)(*1)認証を受けたタンナーで製造されたワニ革を用いた「AQ6110-10L」は、年差±1秒という世界最高精度(*2)のエコ・ドライブCal.0100を搭載。時計を構成する一つひとつの要素を極限まで研ぎ澄ませ、細部に至るまで徹底させている。
ブレスレット仕様の「AQ4091-56M」は、年差±5秒とこちらも高精度なエコ・ドライブ Cal.A060を搭載。着用感にもこだわり、ずっと着けていたくなるようなデザインを追求した。
いずれも、素材にはシチズンが誇るスーパーチタニウムTMを採用。独自の表面硬化技術デュラテクトにより、キズに強く、軽く、肌にやさしく、サビにくいという特徴を備える。また、「シチズン オーナーズクラブ」に登録すると最長10年の無償保証と無償定期点検のサポートを受けられるのも、長く愛用したいという気持ちを支えてくれる。
高品質な腕時計を手にすることは、自分への長期投資でもある。だからこそ、本当に価値のあるものを選ぶことが大切だ。腕時計はビジネスパーソンのステータスシンボルだからと、金銭的な価値ばかりを追う時代は終わりつつある。
環境への配慮や伝統の尊重という価値を備えたザ・シチズン「藍染和紙文字板モデル」は、ポートフォリオに加えておくべき1本だ。
>年差±1秒/年差±5秒「光発電エコ・ドライブ」藍染和紙文字板モデルの詳細を見る
*1 レザーに関わるブランド、タンナー、薬剤メーカーの3者で構成される国際団体。環境への配慮や製造工程における安全性などを評価し、厳格な審査をクリアしたタンナーには認証が付与される
*2 アナログ式光発電腕時計(自律型)として。2022年10月末現在、シチズン調べ
photo/Keita Takahashi
text/Hiroyuki Yokoyama