"出社×在宅"や採用難…「働く環境のDX」求める声 ITツール浸透の課題も解決か

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RECEPTIONIST/マーケティング・広報 マネージャーの益田太貴氏
RECEPTIONIST マーケティンググループ マネージャー 益田太貴
「限られた時間で成果を生む」、これはもはや理想ではない。働き方改革関連法で残業時間に上限規制が設けられた今、企業は仕組みとして確立し、実践することが求められている。2023年4月からは、中小企業も月60時間を超えた残業代の割増賃金率を従来の25%から50%へと引き上げなくてはならない。

業務効率化と生産性向上が急がれる中、「働く環境のDX」で成功事例を連発しているのが、クラウド受付システムで業界トップシェア(※)のRECEPTIONIST(レセプショニスト)だ。生産性向上を促す仕組みに迫った。※同社調べ

7割以上が「DXが進んでいる会社に転職したい」

業務効率化と生産性向上を目指し、グループウェアなどのITツールを導入してDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めるのがビジネストレンドとなって久しい。一方で、DXに力を注いでも残業が減らない、生産性も上がっていないといった企業は決して珍しくないようだ。

クラウド受付システムや日程調整ツールなどのクラウドサービスを6000社以上に提供し、企業の現状を熟知するRECEPTIONISTのマーケティンググループ マネージャー、益田太貴氏は「現場の“痛み”が上層部に伝わっていない可能性が高い」と指摘する。

「電話の取り次ぎや日程調整など、ノンコア業務に意外と時間がかかっています。上層部と現場がかみ合わないと成功が難しいDXですが、このような現場の痛みを理解せず、DXを進めるとうまくいかないケースが散見されます」

経営層と現場との間で生まれている意識のギャップ。1000名以上規模の企業に勤務する30代までの一般社員を対象とした同社の調査(※)でも、それは明確に出ている。「勤務先のDX化が進んでいない」と回答した人は実に72.8%。そのうち、進んでいないことに課題を感じている人がわずか30.9%と少ないのも衝撃的だが、その高い意識を持つ人材のうち、74.4%は「DX化が進んでいる会社に転職したい」と回答しているのだ。

若手社員のDX推進度の意識調査
※全国の従業員数1,000名以上の大企業に勤めている20〜30代の一般社員(男女)400名を対象としたインターネット調査。2022年8月5日~8月10日に実施。

危機感を持つ人材が「DX遅れ」の企業から離職を検討し、問題意識の低い人材は残ろうとしているわけだが、両者の心理にはどんな差があるのだろうか。益田氏は次のように分析する。

「ノンコア業務などの評価されにくい仕事を繰り返したうえ、そこに気づかない周囲へのイライラが積み重なっていくことが引き金の1つとなるのではないでしょうか。例えば来客対応だと、受付の内線電話に出た人が担当者に取り次ぐフローにしている場合、特定の人に負担が集中する傾向があります。テキパキと対応しているから周囲は問題意識すら持ちませんが、その人は不満やストレスをためている可能性があります。ハンコのために出社するストレス、に似ていますね」

オフィス出社とリモートワークを併用するハイブリッドワークが本格化すると、そういった出社する特定の人への負荷はさらに増すおそれがある。

また、WEB会議の普及によって会議室の「空予約」の多数発生も出社する人のストレスになってきている、という。

「スケジュール調整で会議室を仮押さえしたものの、予約を削除し忘れてその時間に誰も使っていないというのはよくあることです。コロナ前ならば、社内を見渡してその場で調整することも可能だったかもしれませんが、リモートワークを導入するとそうはいきません。せっかく出社したのに、そうした無駄な対応に時間を割いてしまい、本来やるべき仕事を進められなかったという声をよく聞くようになりました」

ABWに取り組むマツキヨココカラ&カンパニーでは

ハイブリッドワークが本格化する際に出社した人たちがストレスなく、効率的に仕事に取り組む環境をつくるためにはどうすればいいのか。最適解となりそうなのは、「働く環境のDX」だろう。RECEPTIONISTでは、まさにそれを実現できるソリューションを展開している。

RECEPTIONISTの画面

同社の「RECEPTIONISTシリーズ」は、来客・WEB会議の日程調整、来客受付、会議室の管理予約までの一連の流れをワンストップで効率化するソリューションに加え、2022年末には効率的な出社管理ができる機能もリリース予定。すでにマツキヨココカラ&カンパニーや三井デザインテックなど、多数の企業がABW(※)の一環として導入している。
※ABW:Activity Based Workingの略。時間と場所を自由に選択できる働き方のこと。

マツキヨココカラ&カンパニーはRECEPTIONISTを導入した効果として、「社員が各オフィスで自由に働くのを妨げる要素が減った」「出身会社や部署という垣根を越えたコミュニケーションを促進し、新しい発想を生む環境づくりにも一役買っている」とコメント。

三井デザインテックは「空予約がなくなって会議室の無駄遣いが減ったほか、退室アラームが鳴るため会議の延長がなくなった」と会議室の運用の変化に言及。そうした変化は、管理意識の向上や来客に対する責任感の向上など、サービスが提供する効率化以外の新たな価値創出につながっているようだ。

予約ルームズの画面

今、リモートワークの普及によって従業員ロイヤルティーが下がったといわれるようになった。「だからこそ、ストレスの芽が出ないようにする空間づくりが、『この会社で働けてよかった』といった従業員エンゲージメントの向上につながると思っています」と益田氏も力を込める。実際、採用で効果が出ている導入企業がいくつも出ており、とりわけ無駄な業務を嫌うエンジニアを多く集められているという話もうなずけよう。

グループウェアを使いこなすきっかけにも

さらに見逃せないのは、各種グループウェアやビジネスチャット、CRMなどさまざまな外部ツールと連携できる点だ。便利なだけでなく、グループウェアを使いこなすきっかけとなったケースも多いと益田氏は明かす。

RECEPTIONISTの益田氏

「グループウェアのチャットやカレンダーが使われず、旧来のメールや紙でのやり取りを続けてなかなか業務効率化が進まないとお悩みの企業がありました。そこで、『RECEPTIONIST』で来客の到着をチャットで通知するようにしたところ、一気に浸透した、という声もあります」

従来の方法に慣れていればいるほど、いくら便利であっても新たな方法にはなかなか切り替えられないものだ。その点、同社のサービスは「わかりやすさ」「使いやすさ」を最重視。それにうまく引っ張られて、グループウェアを使いこなすコツが覚えられるのだろう。さらに、グループウェアを使わなければならない環境をあえて生み出すことにより、会社への浸透がスピーディーに行える。

「弊社は、11年間受付スタッフをしていたCEOが、非効率な業務に疑問を持ち、『日本のすてきな文化であるおもてなしを残しながら、無駄のない受付をつくりたい』と一念発起して創業しました。そのため、誰でも簡単に使えて、その結果働きやすくなることには徹底してこだわっています」

IT製品のレビューサイトでは評価が高く、多くの口コミが投稿されているというのも納得のRECEPTIONISTシリーズ。生産性のないノンコア業務から現場を解放し、コア業務に安心して集中できる環境を整えるならぜひ検討してみてはいかがだろうか。
⇒「RECEPTIONIST」について詳しくはこちら